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パンフレット

旅のおすすめ記事最新トレンドから絶対外せない王道まで!熊本の楽しみ方をご紹介します

熊本から全国へ!個性ゆたかな魅力を発信するアパレルブランド

中城明日香

熊本市エリア ファッション
写真:モデル

全国から注目を集める、個性ゆたかなセレクトショップが立ち並ぶ熊本。“ファッションの街”として知られ、「ブランドの支店を展開するなら熊本から」と言われるように、昔から熊本はトレンドに敏感な人が多い街です。そんな熊本で誕生し、国内外から支持を受けているアパレルブランドがあります。「JUN OKAMOTO(ジュン オカモト)」「Factelier(ファクトリエ)」「gogaku(ゴガク)」。今回はその世界観で多くの人を魅了する、熊本発の3ブランドをフィーチャーします。

・JUN OKAMOTO
・Factelier
・gogaku

詩的でアンニュイな世界観から生まれるタイムレスな1着

wallflower by jun okamoto(ウォールフラワー バイ ジュン オカモト)

「スターマンが空で待っているんだ。」隙間なく散りばめられた星空を見ながら煙草を一口吸い込み、彼は誰に言うわけでもなく呟いた―。

アパレルブランド「JUN OKAMOTO」の2023SSコレクションは、こんな一文からはじまります。デザイナー自ら書く物語の詩的でアンニュイな世界観が落とし込まれた1着には、物語にちなんだ名前が付けられており、見る人の想像力を掻き立てます。物語の主人公「彼」からみた「彼女」の服という目線で仕立てられた、レディースラインとメンズラインは、多くのファンを魅了しています。

写真:デザイナーの岡本さん

熊本出身のデザイナー 岡本さんは、1997年に東京の「文化服装学院」を卒業後、パリのファッション学校「スタジオベルソー」でファッションデザインを学びました。卒業後はパリのブランドアシスタントを経て、パリを拠点に自身のブランド「JUN OKAMOTO」を立ち上げ。 2010年には、拠点を東京へ移し、2011年には熊本の上通町に路面店「wallflower by jun okamoto」 をオープンしました。ここではシーズンのフルコレクションを揃えると同時に、セミオーダーラインもスタート。 2014年には東京の代官山に路面店をオープン、現在はショールームとして運営を続けています。

写真:店内の様子
写真:モデル

「周りからどう思われていたかわからないけど、東京やパリで過ごした学生時代は、ずっとおしゃれになりたいと思っていました」。取材の冒頭、デザイナーの口から聞いた言葉はとても意外なものでした。「デザインや絵を見ても、その中のどこを自分のものにすればいいのかはわからなくて。でも、ある時ふと鏡の前に立つ自分の姿を見たときに“おしゃれになってる…!”って思ったんです。ようやく自分の中に服作りに対する引き出しが備わっていたことに気づくことができました」と当時を振り返ります。

写真:モデル
写真:モデル

「花屋でもスーパーでも。色彩に溢れたパリの日常は、美しいものとひとつながりにあります。“綺麗な花を見かけたから部屋に飾ろう”、“鮮やかな野菜があったから家で料理をしよう”。そんなことが自然と思える街でした」。暮らしに宿る美しさに触れるなかで、感度そのものが磨かれていったと言います。「気づかないうちに、服作りをする上で欠かせない“服”、“デザイン”、“暮らし”という3つの要素が違和感なく馴染んでいました」。

写真:モデル
写真:モデル

その出来事をきっかけに「自分のデザインに軸ができた」というJUNさん。コレクションのテーマとして、自ら物語を描くようになったのもこの頃から。「コレクションには毎回テーマを設けていますが、ただやみくもに言葉の意味を検索するだけでは、作業的なものになってしまう。だから、検索した先にある意味そのものも、自分で物語を作ろうと思い立ちました」。

写真:モデル
写真:モデル

そのような想いを経て生まれる洋服は、流行りに左右されない確かな世界観を携えたもの。「『JUN OKAMOTO』の洋服は、何年経っても新鮮な感覚で着ることができると言っていただけます。そういうものづくりをこれからも続けていけたら嬉しいですね」。
現在、東京のショールームは展示会を開催するほか、アポイント制で運営。上通町の店舗は、コレクションアイテムの販売はもちろん、シーズンごとの受注会、コレクションの中からパターンと生地を選ぶセミオーダーの受注も行っています。

写真:制作中の様子
写真:ミシンで縫っている様子

ものづくりをする上で、“作り手”の存在を常にリスペクトしているという岡本さん。ブランドのコレクションラインの一部とセミオーダーラインは、熊本のアトリエで1着ずつ丁寧に仕立てられています。
「世界で一つの服を仕立てるセミオーダーは、自分という存在と同じように唯一無二の存在です。愛さずにはいられない洋服を届けます」。
今後は「作り手に光をあてたい」と、熊本のアトリエ規模を拡大していく方針だとか。「ものづくりをする上で“考える人”はたくさん居るけれど、実際に手を動かす“作り手”の存在は少ない。デザイナーとして僕は、彼らの存在にいつも励まされていて、彼らのために頑張りたいと考えます」。溢れ出る豊かな感性で、特別な1着を紡いできた「JUN OKAMOTO」の物語は、これからも続いていきます。

スポット情報(2023年4月7日現在)
スポット名 wallflower by jun okamoto
電話番号 096-223-5642
所在地 熊本市中央区上通町3-21 1階
営業時間 10:00~19:00
休み 火曜
HP wallflower by jun okamotoはこちら(外部リンク)
スポット情報(2023年4月7日現在)
スポット名 JUN OKAMOTO ATELIER&SHOP
電話番号 03-6455-3466
所在地 東京都渋谷区神宮前2-19 HT神宮前ビル2
営業時間 11:00~19:00
休み 土・日曜
HP JUN OKAMOTO ATELIER&SHOPはこちら(外部リンク)

一流の作り手と使い手をつなぎ、“語れるもので、日々を豊かに”。

Factelier(ファクトリエ)

一見、シンプルで何気ないけれど、その背景には想像もできないようなストーリーにあふれた1着。生地から縫製に至るまで、絶え間ない革新と努力の蓄積に裏付けされた洋服は、美しく、着心地よく、ずっと使えるもの。工場直結のメイドインジャパンを届ける「Factelier」は、使い手が手にした瞬間からはじまる、作り手とのコミュニケーションをつなぐアパレルブランドです。

写真:山田敏夫さん

ブランドを立ち上げたのは、1917年創業の老舗婦人服店の息子として生まれ、幼い頃から日本製の質の良い洋服に囲まれて育った山田敏夫さん。「日本製の仕立てのいい洋服が長く着られるものであることを、幼い頃から身を持って体感していました。ところが大学在学中、フランスへ留学し「GUCCI(グッチ)」パリ店へ勤務していたときに、同僚に“日本には本物のブランドがないね”と言われて衝撃を受けました。日本で有名なブランドであることと、それがどこの国で作られているかは、また別の話であることを再認識しました」。

写真:店内の様子

馬具工房として創業した「HERMES(エルメス)」、トランク製造工場から始まった「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」、カバンの修理工場だった「GUCCI(グッチ)」等、名だたるブランドは一流の職人たちの技術を形にしたファクトリーブランドから始まっています。「日本は味噌や日本酒、ヨーロッパはチーズやワインという、発酵の文化で共通する部分も多々あります。クラフトマンシップも本来、遜色ないものだったはずです」と山田さんは話します。

写真:Tシャツ

日本のファッション業界の現状を調べてみると、国内におけるアパレル製品の国産比率は1990年の50.1%から2017年には3%まで減少しています*。「ただ、その3%の中に一流の職人たちが確かに存在していて、そこに自分の人生を賭けることで幸せにできる可能性は十分にあると思えました」。そこから山田さんは2012年1月に新会社、ライフスタイルアクセント株式会社を設立。同年10月にメイドインジャパンの工場直結オリジナルブランド「Factelier」を立ち上げます。
*(参考:NIKKEI STYLEのホームページはこちら(外部リンク)

写真:Tシャツ
「Factelier」は日本各地の工場とつながり、職人の技術を生かした服・雑貨を適正価格で販売する工場直販ブランドです。現在、提携している60工場。年間に訪れる全国のものづくりの現場は100を超えると言います。「1年間は52週間。1週間に1社訪問しても追いつきません。それでも年に1度、僕自身が工場を巡ることに意味があると思っています」。
写真:モデル

工場の持つ技術を“個性”と呼ぶ山田さんは、「工場が持つそれぞれの個性が生きる環境を整えていきたいんです。ものの価値は主観で変わると思いますが、私たちは品質の担保をしながら商品を通じて幸せにしたいですね」と話します。工場と協業で作るオリジナルブランドの商品は1000品を超えるほど。中でも“汚れを弾く白いデニム”は特許を取得するなど、個性を生かしたアイテムで快進撃を続けています。

写真:モデル

「Factelier」の店頭に並んでいる洋服は、着る人のことを想い丁寧に作られた、“語れる”服。「『Factelier』は、職人たちの想いの“伝え手”であり、使い手と作り手をつなぐ“つなぎ手”。そこに生まれるのは、使い手も作り手も喜び合える新しいサイクルです。着る人の目線に立った長く使える洋服は、この時代にものを作る上で大切にしたい“マナー”が込められています」。“売上ではなく、幸せの総数を増やしたい”と語る山田さんは、今日も全国の工場の扉を叩いています。

スポット情報(2023年4月7日現在)
スポット名 Factelier 熊本店
所在地 熊本市中央区手取本町4-7 2階
営業時間 月・木・金曜/11:30~18:30、土曜/11:00~19:00、日曜/11:00~18: 00
休み 火・水曜
HP Factelierはこちら(外部リンク)
スポット情報(2023年4月7日現在)
スポット名 Factelier 銀座店
電話番号 070-6476-3483
所在地 東京都中央区銀座8-12-11 第2サンビル3階
営業時間 金曜/14:00~20:00、土・日曜/12:00~18:00
休み 月~木曜
HP Factelierはこちら(オンラインショップ・外部リング)

今を生きる女性に自由と喜びを。 阿蘇のエネルギーを纏うシャツ

gogaku(ゴガク)

「世界につながることができるエアラインの世界観が昔から好きで、空港という場所に憧れがありました」。そう話すのは、2023年3月にリニューアルオープンした「阿蘇くまもと空港」に新店舗を構えるシャツブランド「gogaku」のデザイナー吉田義貴さん。2010年に神戸の「文化服装学院」を卒業後、彼自身のブランド「TRAILER(トレイラー)」を立ち上げます。その後、阿蘇の雄大な自然に魅せられた吉田さんは、2012年に熊本へ移住。2015年に拠点を阿蘇へ移し、自社ファクトリーを立ち上げて以来、阿蘇で制作活動を続けています。

写真:吉田さん
写真:店内の様子

「gogaku」は、自身のブランド「TRAILER」から派生したブランドです。現在は「サクラマチクマモト」と、阿蘇に路面店を構えています。今回は新たに「阿蘇くまもと空港」の搭乗口を抜けた先にある唯一のアパレルショップとして「gogaku AirPort KMJ」をオープンしました。同店の店舗デザインのテーマは「小さな空港」。スタイリッシュな空間に、かつての「阿蘇くまもと空港」から受け継いだハーマンミラー社の椅子やテーブルに、天井にはアンティークの飛行機の模型が浮かんでいます。

写真:シャツ
写真:店内の様子

店内に並ぶのは、バリエーション豊富なシャツの数々。フレンチリネンを使った滑らかな肌触りと独特な風合いを醸すシャツは、オーセンティックなデザインをベースに、ひと匙の遊びを効かせたデザインが持ち味です。「どんな時でも、どんな世代でも、自由にファッションを楽しむ女性は魅力的です。そんな女性に着る人やシーンを選ばない“シャツ”という服を通じて、自由を感じ、楽しみを感じてもらいたいと思っています」と話す吉田さんは、常に最高の着心地と、本質的な美しさを宿すデザインを求めてシャツを仕立てていると言います。「『gogaku』のシャツは、単なるレディースラインではなく、現代の女性に対する私たちからの提案です」。

写真:モデル

コロナ禍で活動を続けるなかで、“ファッション”に対して考えがあったという吉田さん。「日本という枠にとらわれず発信をすることに対し、可能性と必要性を感じている」と言います。そこで2023年4月には、日本のものづくりの絆をつなぐことをテーマに掲げる台湾での展示会「island craft(アイランドクラフト)」に参加。5月にはパリに3年半ぶりに訪れるという。「2018年にパリで展示会を開催して以来、3年半ぶりにパリを訪れます。ブランドを語る上で欠かせないフレンチリネンの生地や、アフリカンバティック柄の生地を中心に買い付け、7月に開催する熊本での個展に向けて制作に取り組みます」と意欲を燃やします。

写真:モデル

吉田さんのファクトリーがあるのは、大好きな阿蘇の森の中。「冬の晴れた日の阿蘇は、驚くほどの静寂に包まれています。そこで、何もせずにシャツやブランドの未来のことを考える時間が自分にとっては最高のご褒美です」と吉田さん。シンプルな中にも凛とした個性を宿した「gogaku」のシャツは、阿蘇の自然のエネルギーを追い風に、今こそ世界に飛び立とうとしています。

スポット情報(2024年4月7日現在)
スポット名 gogaku AirPort KMJ
電話番号 050-3481-7684
所在地 上益城郡益城町古谷 阿蘇くまもと空港内
営業時間 10:00~20:00
休み 無休
HP gogaku AirPort KMJはこちら(外部リンク)
スポット情報(2024年4月7日現在)
スポット名 gogaku
電話番号 090-2859-3966
所在地 熊本市中央区桜町3-22 1階
営業時間 10:00~20:00
休み 無休
HP gogakuはこちら(外部リンク)

中城明日香

大分県生まれ、熊本市在住の編集者・ライター。
地域の出版社・編集プロダクションを経て、独立。

自然、暮らし、農業、教育、観光、ファッション、アートなど、“毎瞬”を楽しむ姿勢で幅広いジャンルの記事を手がける。仕事もプライベートも書くことが生業。

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