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パンフレット

旅のおすすめ記事最新トレンドから絶対外せない王道まで!熊本の楽しみ方をご紹介します

ガイドさんと歩く、熊本城下町めぐり【古町編】

写真:古町を散策する案内人

熊本城のお膝元には、昔ながらの景色が所々に残る城下町が広がっています。お城の観光と一緒にぜひ城下町を散策して、歴史や風情を感じてみませんか? そこで、観光ガイドさんの案内の元で、城下町をめぐってその魅力を教えてもらいました。城下町のうち、今回は「古町(ふるまち)」の散策です。

・古町 町案内ガイド
・ルーツ ピュアリィ
・アートクラフトギャラリーショップ「器季家」
・早川倉庫
・川上酒店
・松田青果
・松魚 村平
・友達屋製菓本舗
・唐人町のケーキ屋さん マムール

約400年前から町割りが変わらない「古町(ふるまち)」

古町 町案内ガイド

今回めぐる古町は、約400年前に加藤清正公によって熊本城が築城される際に、最初に整えられたとされる城下町です。一辺約120m四方の碁盤の目状に町割りが作られ、その真ん中に寺院を配置する「一町一寺」の街並みが、大きな特徴。そして約400年前の町割と町名が、今にも残っています。

写真:古町の案内人

そんな古町をガイドしてくれる案内人に来ていただきました! 左は、古町でIT会社を営み落語もたしなむ「師匠」平野正剛さん。右は、東日本大震災を機に母ゆかりの地である・古町へ移住し、街の魅力に引き込まれたという「古町小町」瑠璃さん。さらに町屋で居酒屋を営む上村元三さんの3人が町案内のメンバーです。

予約日時に応じて、3人のうちの誰かがガイドを担当します(ガイドの指定はできません)。粋な和服で案内をしてくれるので、城下町の風情をよりじっくり感じられます。観光客の人の希望や好み、スケジュールに合わせてオーダーメイドでガイドをしてくれるのもありがたい限りです。
(今回は取材のために、特別にお二人で来ていただいています)
 

スポット情報
ガイド名 古町 町案内ガイド
電話番号 096-355-0601(アットブリッジ)
料金 1人500円(パンフレット代として)
HP 古町 町案内ガイド はこちら(外部リンク)
備考 1名から予約可
写真:明八橋に立つ古町の案内人

お二人と待ち合わせたのは、「明八橋」。その名の通り、明治8年に作られた石橋で、新町地区との境目にあります。東京の二重橋や日本橋、熊本の通潤橋や霊台橋などを手掛けた石工・橋本勘五郎によるものです。熊本地震の際も欄干が内側に倒れるような設計になっていたことから、水中に落ちず、復旧も容易にできたそうです。

写真:明八橋近くの風情ある街並み
明八橋近くにも、町屋をリノベーションしたお店が並び、風情ある街並みを作り出しています。そんな古町を、ぐるりと歩いてみましょう!

町屋をリノベーションしたお店をたっぷり散策!

ルーツ ピュアリィ

江戸時代から商人や職人が数多く住み、明治時代には商業・経済の中心地として栄えた古町エリア。奥に細長い「うなぎの寝床」と呼ばれる職住一体の町屋が建ち並んでいました。熊本地震で多くの町屋が全半壊してしまったものの、今も残る貴重な建物を生かした魅力的なお店が点在しています。

写真:ルーツ ピュアリィの外観

中唐人町にある「ルーツ ピュアリィ」は、築140年以上の古民家をリニューアルし、オーガニックの食材や衣類、自然食レストラン、住宅ビルダーなどが集まる、自然と体に優しいショッピングモール。取材日の3月上旬にはちょうど創業祭が行われていて、多くの人でにぎわっていました。

スポット情報
店名 ルーツ ピュアリィ
所在地 熊本県熊本市中央区中唐人町15
アートクラフトギャラリーショップ「器季家」
写真:西村邸の外観
そこから約120m、西唐人町まで進むと見えてきた「西村邸」。国登録有形文化財に指定されている大正6年築の町屋です。
写真:西村邸のレンガの壁
この西村邸を横から見ると、長い長いレンガの壁! もとは油商の建物だったことから、火災を防ぐために左右をレンガの防火壁で挟んだ造りになっているのだそうです。ものすごいスケール感です。
写真:アートクラフトギャラリーショップ「器季家(ききや)」の内観
写真:手仕事で作られた作品や雑貨

西村邸に入るお店の1つが、アートクラフトギャラリーショップ「器季家(ききや)」。この歴史ある建物を保存し多くの人に見てもらいたいとの思いで建物を再生し、2011年よりこのギャラリーをオープンしています。趣ある空間によく似合う、手仕事で作られた作品や雑貨がそろいます。時期によって企画展も開催されて、多彩なクラフトとの出会いを楽しめるギャラリーです。
当時のままのどっしりとした柱や梁を見るだけでも、この建物の価値が伝わってくる感覚です。

スポット情報
店名 アートクラフトギャラリーショップ「器季家」
所在地 熊本県熊本市中央区西唐人町10
早川倉庫
写真:早川倉庫の外観

万町にも、存在感のある建物が。「早川倉庫」は、明治10年に「岡崎酒類醸造場」として建てられた木造の倉庫で、熊本市の景観形成建造物にも指定されています。現在は貸倉庫として営業すると共に、音楽・演劇・マルシェイベントやギャラリーなどの会場としても使われ、文化発信基地としての存在感も発揮する場所です。

スポット情報
店名 早川倉庫
所在地 熊本県熊本市中央区万町2-4
川上酒店
写真:川上酒店の外観
写真:川上酒店の内観

早川倉庫のすぐ近くにあるのが、「川上酒店」。こちらも町屋をリノベーションしたお店で、そのデザイン性の高さから「くまもとアートポリス推進賞」にも選ばれています。押し入れをリフォームしたワインセラーなど、古民家の味わいを生かしたお店の雰囲気にワクワク。

写真:棚に並ぶたくさんのワイン
写真:棚に並ぶたくさんの日本酒と焼酎

店内には熊本県産の焼酎・日本酒・ワインが豊富にそろうので、熊本のお土産探しにもオススメのお店です。

写真:笑顔の川上夫妻

酒店を営む川上夫妻。ご主人・靖さんは唎酒師(ききざけし)・球磨焼酎案内人、奥さま・千恵さんはワインのソムリエの資格を持つプロなので、お酒の質問にも何でも答えてもらえます。お店で様々なお酒のセミナーも開いており、お酒を学び、楽しむ情報発信基地でもあります。

スポット情報
店名 川上酒店
所在地 熊本県熊本市中央区万町2-3
写真:談笑する案内人と川上夫妻
ただ古民家で素敵なお店を開いているだけはなく、貴重な町屋の保存と再生、そして古町という街への思いが熱いお店ばかり。これらのお店をめぐるだけで、街や文化への理解度も高まっていくような気持ちです。

温かい人情に触れられる、それが古町めぐりの魅力

松田青果

商人・職人の街だった古町には、何代も継承されているような老舗や、気持ちのいい人情味溢れるお店が数多くあります。そんなお店にも、案内してもらいました。

写真:松田青果の外観
写真:店頭にずらりと並ぶバナナ

「バナナ熟成」の大きな看板が目印の「松田青果」。店頭にバナナがずらりと並びます。昭和元年創業のこちらは、今では珍しいバナナ熟成加工専門店。自社にある室(むろ)でバナナを熟成させた、食べ頃のバナナを販売しています。創業当時から変わらない熟成方法で24時間365日管理しており、手仕事ならではの濃厚な甘さを創り出し続けています。その特別な美味しさを持つバナナに、県内外にファンが多いという名店です。

写真:一口サイズのバナナ
写真:案内人に商品説明する店員さん

バナナが採れた農園や標高の違いなどで甘さの質が少しずつ違うそうです。試食でその風味を確認させてもらいながら、自分の好みに合う甘さのバナナを探すことができます。「ここのバナナを食べたら、もう他所のは食べられない!というくらい、はまっちゃいますよ」と瑠璃さんも太鼓判です。

松魚 村平
写真:松魚 村平の外観
写真:松魚 村平の内観

「松田青果」と同じ通りにある「松魚 村平」は、珍しいかつお節の専門店です。明治後期創業で、現在のご主人で4代目。工房内で削りたてのかつお節を買うことができます。お店に入るとたちまち、美味しそうなかつお節の香りに包まれます。

写真:鰹節を削る様子
写真:削りたてのかつお節
写真:棚に並ぶ多様なかつお節

枕崎産のかつお節は毎朝削られており、花かつお、中粉、糸かつお、粉末状など用途に応じたかつお節がそろいます。県内の名だたる料亭や料理店でもこちらのかつお節が使われているそうで、オーダーに応じた削りを提供しているのだそう。何より、削りたてのかつお節の風味は一度体感してほしい美味しさ。専門店ならではの特別な味わいです。

スポット情報
店名 松魚 村平
所在地 熊本県熊本市中央区細工町3-39
友達屋製菓本舗
写真:友達屋製菓本舗の外観
紺屋阿弥陀寺町まで足を伸ばして着いたのが、「友達屋製菓本舗」です。
写真:店内に並ぶ豊富な種類のお菓子
昭和22年創業の和菓子屋さん。職人が作る季節の和菓子や焼き菓子類などがそろいます。また、戦前は長崎・島原で修業していたから長崎カステラも名物! 自分へのご褒美にもお土産にもオススメの品ぞろえです。
写真:季節のお菓子を衝動買いする瑠璃さん
案内の傍ら、季節のお菓子を衝動買いする瑠璃さん。昔ながらの職人の技術が光る上質な風味に、つい買わずにはいられません。
写真:喫茶スペース
写真:イートインメニューが書かれた看板

奥には広い喫茶スペースもあり、あんみつや小倉トーストなどのイートインメニューも。散策の休憩にちょっと休憩するのもいいですね。

写真:案内人と写真を撮る店員さん
案内人とも仲良し! 和菓子の魅力をもっと広めたいと、イートインスペースでのイベントや出張和菓子作り体験なども精力的に参加しているという同店。優しい和菓子の甘さの奥に、人柄の温かさもほっこり感じられました。
スポット情報
店名 友達屋製菓本舗
所在地 熊本県熊本市中央区紺屋阿弥陀寺町40
唐人町のケーキ屋さん マムール
写真:唐人町のケーキ屋さん マムールの外観
先にご紹介した西唐人町の「ルーツ ピュアリイ」の2軒隣にも、ぜひ立ち寄りたいスイーツショップがあります。その名も「唐人町のケーキ屋さん マムール」。
写真:店内で談話する案内人とご主人
シンプルで素朴な風味の洋菓子がズラリと並ぶ店内。お手頃で美味しい商品がそろっていて、元気いっぱいなご主人の人柄もあり、地元の人に熱愛されるケーキ屋さんです。
写真:商品棚に並ぶバナナロール
こちらでぜひ味わいたいのが、「バナナロール」です。先ほど訪れたバナナ熟成加工専門店「松田青果」のバナナを使っており、その味わいを十分に引き出す長〜いロールケーキは、同店の看板メニューの1つ。古町らしい美味しさを楽しめる1本です。
スポット情報
店名 唐人町のケーキ屋さん マムール
所在地 熊本県熊本市中央区中唐人町18-2-1F
写真:古町を散策する案内人お二人

「古町はいわゆる『観光地』ではありませんが、街が持つ歴史や人情豊かな雰囲気をじっくりディープに楽しめるエリアだと思います」(平野さん)、「古町に来たら、たくさんの人と出会って話してほしいです。私がすっかり古町にハマってしまったのも、街の人たちの温かな雰囲気に触れたから。旅の途中で心をポッと温めてくれるような出会いを楽しめると思いますよ」(瑠璃さん)、と、古町めぐりの魅力を語ってくれた、案内人のお二人。ゆっくり時間をとって散策してみてはいかがでしょうか?

中川千代美

長崎生まれ、熊本在住。地方出版社に勤めたのち、「チヨミ編集事務所」として独立。地域の子育て情報誌や生活情報紙をはじめ、幅広いジャンルの編集・ライティング・企画を手がける。食欲・物欲・お出かけ欲・温泉欲・ビール欲が赴くままに熊本・九州を駆け回る日々。趣味は二胡。

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