3,333段の「日本一の石段(釈迦院御坂遊歩道)」に挑戦!【美里町】

熊本県のほぼ中央部に位置する美里町(みさとまち)には、石段としては日本で1位の段数となる3,333段の「釈迦院御坂遊歩道(しゃかいんみさかゆうほどう)」、通称「日本一の石段」があります。1200年の歴史を持つ釈迦院(八代市泉町)の表参道である御坂につくられたこの石段は、ただ段数が多いだけではなく、多くの魅力が詰まっています。そこで、実際に3,333段に挑戦してきました。日本一の制覇を目指します!
のどかに石段登りスタート

豊かな森林や里山に恵まれた美しい景色が魅力の下益城郡美里町。この大行寺山(標高957メートル)へと向かう道に「日本一の石段」はあります。山の頂上付近にある「金海山 大恩教寺 釈迦院」の表参道の御坂に、約10年の工事を経て1988(昭和63)年3月に完成したというこの石段。体力作りや散策、そして日本一への挑戦をしに多くの人が訪れるスポットです。

国道から山手への道を上ると「日本一の石段」へと到着します。周辺には有料駐車場が豊富にあるので安心です。

石段の登り口へと到着しました。動きやすい服装で臨みます。途中に自動販売機などはないため、水分は持参するようにしましょう。

注意書きもしっかり確認します。トイレは途中2カ所です。また、落ち葉などで滑りやすい場所もあるようです。体調を整えてチャレンジしましょう。

道中は100段毎に標が立っています。登り始めるとあっという間に100段目、行けそうな気がします。

記帳台のある門をくぐると……。

大威徳明王(牛の護法さん)があるので、お参りして進みます。

すぐに200段地点のトイレに着きました。ここの次は1,700段目付近ですが、バイオトイレになるので、できれば水洗であるこちらで済ませておきましょう。

取材時はちょうど桜の時期。花見気分で楽しめる広場です。少し心をほぐしたところで、出発します。ちなみに秋は美しい紅葉の景色も楽しめます。

時折、このような石標が立っています。この石段には全国各地の名石、さらに中国、韓国、インド、旧ソ連、ブラジル、アメリカ、南アフリカなど世界各国の御影石が使用されており、使われている段に明示してあるのです。日本一達成の暁には、世界中を旅したような気分にもなれるかもしれません。

そうこうしている内に500段目です。約六分の一は踏破しました! が、すでに息は切れ切れ……。
道中には休憩用のベンチがたくさん設置されています。無理せず休憩しながら登ります。

すでに手すりに頼りきりになってきたところで……。

700段目を過ぎたあたりで、展望台のような休憩所がありました。即、休憩します。

ぐったり。まだまだ全体の四分の一くらいであることは、今は考えないようにします。
1,000段通過。深い森の美しい景色に癒やされる

寺院への参道らしく、石灯籠も立ち並ぶ中を進みます。

1,000段に到達しました! ここまでくればもう、登りきったも同然?という気持ちで、残り三分の二の石段に向かいます。

標高も高くなり、時折、美しい山々の景色が見えるようになってきました。

随所で登場する標語に背中を押されつつ……。

1,200段過ぎたあたりです。まっすぐどこまでも伸びているかのような石段に、心が折れそうになります。

下っている人とすれ違います。こちらの石段はあいさつ励行、爽やかにあいさつを交わしましょう。「がんばってください!」と励ましていただきました。

1,600段地点。ここでおよそ半分です。ここまで来ればもう、達成したも同然……?

1,700段目付近の箇所にトイレがあります。こちらは、おがくずで分解するバイオトイレです。その仕組みが興味深いので、のぞいてみるのも楽しいかも。

トイレ前にもちょっとした休憩スペースがあるので、しっかり休憩してなけなしの英気を養います。

1,800段を過ぎると、一旦、石畳の道が続きます。登り続けで疲労していた脚が少し回復できます。
木漏れ日や木々のざわめきに少しだけ心を留めつつ、歩みを進めます。
2,000段過ぎて心身の余裕はなくなるも、日本一が近付いてくる!

すっかり森も深くなりました。とても静かな中、自身の荒い息だけが耳に響いてきます。
時折、石畳の平坦な道で回復しながら進んでいると……。

2,000段目です。ここまで来れば、もう到達したも同然……? 引き返したい気持ちに蓋をして、上を向いて歩きます。

道中、いろんなお地蔵さんが見守ってくれています。小さな祠に礼をしつつ、頑張ります。

圧巻の美しい石段の景色。しかし、まだまだ先は長そうです……。

2,400段を過ぎた地点に、おもむろに「日本一」と書かれた石碑が立っていました。
というのも、日本2位の段数の石段は、山形県・羽黒山の2,446段。そして、ここは2,447段目です。この先が「日本一」の区間なのです。
もう、日本一の場所を歩いたんだからここまででいいかな、という思いに蓋をして、3,333段を目指します。残り1,000段を切っています!

2,500段目付近で、スキップで登る子どもたちに追い越されました。信じられない……。ちなみにこの子たちのお父さんは少し後から必死についてきていました。

途中、岩を避けて作られている石段。大自然のパワーを感じます。

頂上らしき場所が見えてきました。もう少し!

脚が簡単には上がってくれません。もう少し……!

着きました! 3,333段、日本一です!
登り始めてからここまで3時間弱かかりました。運動不足でのチャレンジだったので時間がかかってしまいましたが、運動習慣がある人はもう少し早く登れるかもしれません。
それにしても、やはり「日本一」の達成感、とても大きいです。途中で引き返さなくてよかった。
3,333段登頂後のご褒美も楽しむ

石段を登り切ると、美里町の隣にある八代市泉町に入っていました。この地点で標高860m。せっかくなので、もう少し道を進んでみます。
美しい眺望を楽しめる展望所で、休憩します。登頂を果たした人だけが楽しめる絶景、嬉しいご褒美です。

ここから約1km、比較的平坦な参道を歩くと、釈迦院に到着しました。
1,200年の歴史を持ち、西の比叡ともよばれる由緒ある寺院「金海山大恩教寺釈迦院」は、ぽっくり寺と呼ばれています。信仰すれば長患いせず、無病息災で生きられるという功徳がある寺の意味なのだそうです。
大迫力の鐘楼門をくぐり、自身の健康を祈ってお参りしました。なんだか、心の奥底から生まれ変わったような気持ちになることができました。

さて、無事に下りきるまでが、日本一の石段への挑戦です。
実はこの石段挑戦で多くの人が苦しむのが、上りではなく下りです。時間は上りの半分ほどで降りられますが、体重を支えるふくらはぎや太もも、膝などへの負荷がとても強く、すぐに脚が子鹿のようにプルプルとしてきました。

頂上から一時間半ほどで、無事下りきることができました。すでに脚が全体的に筋肉痛ですが、心地よい疲労感、そして達成感です。
日本一の段数を制覇する達成感はもちろん、森の美しさに癒やされ、道中で文化や信仰、そしてこの石段を築いた人々の想いに触れられる時間。「日本一の石段」への挑戦は、想像以上に心を満たしてくれる体験でした。
| スポット名 | 日本一の石段(釈迦院御坂遊歩道) |
|---|---|
| 住所 | 熊本県下益城郡美里町坂本 |
| 問い合わせ | 美里町役場 美しい里創生課 |
| 電話番号 | 0964-47-1111 |
| 駐車場 | 周辺に有料駐車場あり |







