阿蘇エリア、秘密の絶景スポット

中川千代美

2022年3月25日阿蘇エリア自然絶景癒し散歩

世界最大級のカルデラを誇り、大観峰や草千里、阿蘇山上など雄大な絶景スポットが多い阿蘇エリア。そんな阿蘇の中で密かに人気が高い、隠れ絶景スポットをご紹介します。写真映えしたり、変わった形だったり、ご利益があったりと、個性豊かな絶景スポットばかりですよ！

・田子山展望所「そらふねの桟橋」（阿蘇市）
・鳥の小塚公園（南阿蘇村）
・小萩山稲荷神社（南小国町）

山からせり出した桟橋で、“映える” 写真が撮れる！

田子山展望所「そらふねの桟橋」

阿蘇市の内牧温泉街近くにある標高653メートルの田子山（たんごやま）。北外輪山のふもとにある山で、頂上にある田子山展望所からは阿蘇谷を一望できます。外輪山の上まで上らなくても阿蘇の雄大な景色が楽しめると地元の人のみが知る隠れスポットでしたが、2019年に地元有志の方達が展望所付近に「そらふねの桟橋」などを整備。テレビ番組で紹介されたり、SNSで“映える”と魅力が広まったことで、一気に人気眺望スポットへとなりました。

かつては、展望所近くの「森林公園駐車場」まで車で登ることができましたが、とても狭い坂道に車が集中したことから、2023年から一般車両の進入が禁止されました。
　
2024年現在、展望所へアクセスする方法は2つ。
ひとつは、ふもとの「田子山トレッキング駐車場(無料)」にマイカーやレンタカーを止め、階段や坂道からなる遊歩道で登る方法。展望所まで約30分ほどなので、プチ登山気分で楽しむのもいいですね。未舗装なので、歩きやすい靴が必須です。
もうひとつは、森林公園駐車場までの通行がひきつづき許可されている、地元(阿蘇エリア)のタクシー会社で森林公園駐車場まで行く方法です。台数が少ないので、事前予約がおすすめです。

写真：ヤギ — 森林公園駐車場横には、ヤギさんにえさやりができるスポットも（エサ代100円）。

写真：ヤギと歩く子供たち — さらに、森林公園駐車場から展望所までの往復で、ヤギさんとのおさんぽも楽しめます（体験料200円）。なかなか貴重な体験です！

（写真撮影のため、お子さんにリードを持ってもらいましたが、ヤギさんは力が強いので、大人の人がリードを持つようにしましょう）

写真：歩道 — 森林公園駐車場から「そらふねの桟橋」がある展望所までは、約10分歩きます。そこまで坂はきつくはありませんが、歩きやすい靴が無難です。途中の道からも、すでに絶景が見えます。

写真：そらふねの桟橋の全体像 — 見えて来ました！　「そらふねの桟橋」です。
取材日は平日でしたが、すでに多くの人がいました。桟橋での撮影は順番で、譲り合いながら。

写真：そらふねの桟橋 — このように、山肌にせり出すように桟橋が作られているので、まるで空の中に浮いているようなシチュエーションの中で景色を楽しめます。

写真：桟橋から見えるパノラマの景色 — とにかく、パノラマの景色！
大観峰など外輪山にある眺望スポットよりも少し標高が低い分、景色を間近に感じられます。

写真：涅槃像が見える景色 — 正面に涅槃像。うっとり見惚れてしまう景色です。この景色を背景に自撮りするアングルが人気です。

写真：桟橋周辺の景色 — 桟橋周辺も、ぐるりと景色を楽しめます。桟橋に向かって左手の方には、外輪山の上にある大観峰まで見渡すことも。

写真：飲み物と桟橋の景色 — ▲写真提供／内牧繁栄会

桟橋から少し下った場所には、カフェスペースもあります。土日など不定期でカフェがオープンします。

写真：カフェの風景 — この日はカフェはお休みでしたが、絶景を見下ろせるカウンター席では、ふもとの温泉街で購入したテークアウトのあか牛丼を楽しむ人もいました。

写真：阿吽の石 — さらに、もう一つの展望スポット「第一展望所」には「阿吽の石」があり、その上のベンチからも…

スポット情報（2022年3月25日現在）
スポット名	田子山展望所「そらふねの桟橋」
所在地	熊本県阿蘇市西小園
問い合わせ	「内牧繁栄会」090-8656-3212（今村）
料金	整備協力金100円
駐車場	あり
URL	田子山展望所「そらふねの桟橋」サイトはこちら（外部リンク）
備考

詳しくはこちら

空に浮かんだ島のような、絶景パワースポット

鳥の小塚公園

南阿蘇村の南外輪山麓に、隠れた眺望スポットがあります。場所は、かつて洞穴の中に大岩が挟まっていた「免の石」へのトレッキングルートの入口付近。免の石は残念ながら熊本地震により落ちてしまいましたが、石がなくなった洞穴が猫のシルエットに見えると、新たに話題となっています。その「免の石」を遠くに見上げることができるのが、「鳥の小塚公園」です。

写真：管理棟と鳥居 — 入口は、管理棟と鳥居が目印です。車は路肩に数台止められるスペースがあります。ちなみにこの管理棟には、土日祝限定でカフェ「鳥と猫」が営業します。

写真：眺望スポットまでの道 — 鳥居をくぐると、木々の間に景色と小さな山が見えて来ます。眺望スポットまでは、入口から歩いてすぐです。

写真：南郷谷の景色 — 正面に阿蘇五岳、そのふもとに広がる南郷谷の景色。絶景を独り占め気分です。取材日は野焼き直後だったので、黒い荒涼とした景色とのコントラストも楽しめました。

写真：免の石 — そして、逆方向の南側を見上げると、免の石が見えます。あんな場所に石が挟まっていたなんて…。

写真：アクリル板と岩 — 透かして見ることで、石が挟まっているかのような姿を見ることができるアクリル板も設置されています。熊本地震まで数万年石が挟まっていたという、在りし日の姿に思いを馳せるのもよいですね。

写真：免の石の30分の1縮小レプリカ — 免の石の30分の1縮小レプリカも、丘の上に設置されています。かわいい！

写真：石室の中に2体の石像 — また、この頂上には、石室の中に2体の石像が祀られています。免の石のパワースポットとしてご利益を受けるご神体の役割も果たしているそうです。

写真：絵馬 — ふもとの管理棟に絵馬も販売されているので、お願い事を託してみるのもいいですね。

写真：免の石の双子石とされている石 — また、遊歩道の途中からは、免の石の双子石？とされている石も見ることができます。これと同じ大きさの石が、あんな高い場所にあったなんて、自然の不思議なパワーを感じられます。

写真：眺望スポット — パワースポットも景色も全部独り占めできたような眺望スポットでした！

スポット情報（2022年3月25日現在）
スポット名	鳥の小塚公園
所在地	熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陰
問い合わせ	南阿蘇村産業観光課 0967-67-1112
駐車場	あり
備考	免の石へトレッキングをする際には、「道の駅あそ望の郷くぎの」にある「アクティビティセンター南阿蘇」、または「鳥の小塚公園管理事務所」にて登山届と１人入山料500円をお支払いください。

阿蘇一望の絶景に包まれながら、縁結びのご利益を祈願

小萩山稲荷神社

写真：国道442号線から山への道 — 国道442号線から山の方へと車を走らせ、約10分で頂上付近に到着します。途中、すれ違いが難しい場所もあるので、運転が苦手な人は注意しながら上りましょう。神社の脇には車が数台止められる駐車場があります。

写真：パノラマの景色 — 振り返ると、この絶景です！　阿蘇の広大な自然が一望できるパノラマの景色。

写真：涅槃像（阿蘇五岳） — 鳥居越しに見る涅槃像（阿蘇五岳）。さらにご利益がありそうな気持ちになります。
草原と阿蘇・くじゅうの山々、そして遠く外輪山の向こうに見える阿蘇五岳。なんとも雄大なスケール感に、言葉を忘れてしまいそう。

この神社からさらに山頂へと徒歩で上ることができます。その途中には、パノラマの景色を360度堪能できる「草原テラス」が2022年3月に完成！　新たな絶景スポットとして、話題になりそうです。

写真：小萩山草原テラス — ▲写真提供／南小国町観光協会

黒川温泉や田の原温泉、小田温泉などの温泉地への観光と一緒に、ぜひ楽しみたい絶景スポットです。

スポット情報（2022年3月25日現在）
スポット名	小萩山稲荷神社
所在地	熊本県阿蘇郡南小国町満願寺
問い合わせ	南小国町観光協会 0967-42-1444
駐車場	あり
備考	鳥居横に簡易トイレあり