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パンフレット

旅のおすすめ記事最新トレンドから絶対外せない王道まで!熊本の楽しみ方をご紹介します

生命力に満ちあふれる 熊本の巨樹を巡る旅

写真:寂心さんの樟の巨樹

数百年、数千年前からその地に根を下ろし、人々を見守ってきた巨樹。想像もつかないほど長い間、その命を育んできた巨樹の姿を目の当たりにすれば、みなぎる生命力に圧倒され、紡ぎ出されてきた神秘的な造形に見入ってしまうはずです。そこで今回は、一度は訪れてほしい県内の選りすぐりの巨樹をご紹介します。

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、施設へお出かけの際は、熊本県や各自治体が発表する最新情報、要請などをご確認のうえ、手洗いやマスクの着用、人と人との距離の確保など基本的な感染防止対策(新しい旅のエチケット)を徹底していただくようお願いします。
 

地域に親しまれる“寂心さん”

まず最初に訪れたのは、熊本市内から植木町方面へと続く、県道101号沿いに佇む巨樹「寂心さんの樟」。1本の幹から伸びているとは思えないほど、縦横無尽に伸びる枝や青々とした葉を茂らせ、まるで1つの森のような空間が形成されています。

写真:寂心さんの樟の巨樹
「寂心さんの樟」は、「寂心緑地」と呼ばれる公園に隣接する位置に大切に祀られています。公園の敷地から眺めないと全体像が把握できないほどの巨樹ですが、ドーム型の樹形はどこか愛らしく感じます。
写真:寂心さんの樟の看板
高さ約30メートル、枝幅約50メートル、幹周はおよそ13.3メートルと、県内でも最大級の大楠は、1974年に「熊本県指定天然記念物」 に指定され、「新日本名木100選」にも選定されています。推定樹齢は約800年とも言われ、この地の歴史の生き証人でもあります。
写真:寂心さんの樟の巨樹
“寂心さん”とは、戦国時代に菊池氏の重臣としてこの地を統治していた鹿子木親員(かのこぎちかかず)氏のこと。鹿子木氏は、のちに“寂心さん”の愛称で慕われ、その墓跡が樟の根元に巻き込んでいると伝えられていることから、この大楠は、 地域の人々に「寂心さんの樟」と呼ばれるようになったそうです。
写真:寂心さんの石碑
敷地内には、寂心さんや樟についてまつわる石碑が建てられています。
写真:寂心さんの樟の根っこ
地表に張り出した根っこは、どこか生き物のようにも見える有機的で不思議な造形をしています。圧倒的な生命力を感じます。
写真:寂心さんの樟の巨樹
寂心さんから伸びた枝の先に、芽吹いたばかりの新芽を発見! 樹齢800年を迎えてもなお、みなぎる生命力を感じて思わずうれしくなりました。
写真:寂心さんの樟の巨樹
寂心さんの命日である1月11日には、地域の人々がこの木の周りに集い、「寂心祭」と言われる神事が開かれているとか。一年の新しい始まりをこの場所で祝うほど、地域にとって特別な存在である「寂心さんの樟」。大切にされてきたからこそ、貴重な巨樹の姿を今の私たちも拝めるのですね♪

 

スポット情報(2021年11月26日現在)
スポット名 寂心さんの樟
住所 熊本市北区北迫618

悠久の歴史の中に存在し続ける古木

次なる巨樹スポットは、熊本県から延岡方面に向かう途中の国道218号線沿いに建つ「幣立神宮」です。鎮守の杜は古木・巨木が林立し、特にヒノキの御神木は、同じ場所で絶えることなく代々と幹を継承し、悠久の時を刻んでいます。今回は幣立神宮の森の中で間近に見ることが出来る杉の巨樹をご紹介しましょう。

写真:五百枝杉
150段の石段が続く表参道の脇から水平に伸びる木道、その途中に聳(そび)える「五百枝杉(いおえすぎ)」。詳しい年代は不明ですが、その樹齢は数千年とも言われています。
写真:双子杉
さらに、神宮の森の裏側には、水の神様を祀る「東御手洗(ひがしみたらい)」があります。そこへ向かう途中に、圧倒的な存在感を放つ2本の杉が立っています。「五百枝裏杉」はその枝振りと大きさから、参道の「五百枝杉」と対をなして親しまれ、「双子杉」は二股に分かれた巨樹が天を目指して真っ直ぐに立っています。木漏れ日の中に佇む「双子杉」はとても穏やかな印象を受けました。
写真:幣立神宮の森
新しい生命と、数千年の命が混在する「幣立神宮の森」は、どこを切り取っても神秘的です。
写真:小さな水田
写真:小さな水田
森を降りきったそこには、龍神の信仰を集める池があり、清らかな湧水が湧いていました。 
池の隣にはポツンと小さな水田があり、神宮の森の恵みを受けた日本の原点とも言える光景が広がっていました。巨樹を巡る中で出会えた美しい里山の風景に感動せずにはいられませんでした。
スポット情報(2021年11月26日現在)
スポット名 幣立神宮
住所 熊本県上益城郡山都町大野712
問い合わせ 0967-83-0159

SNSでも話題!“天草のラピュタ”

最後に訪れたのは、天草町大江西平にある「西平椿公園」。ここには、約2万本のヤブツバキが自生する自然豊かな公園です。シーズンを迎える1月中旬〜3月中旬までの間は、山の斜面を覆い尽くすほど真っ赤な椿が咲き誇ります。

写真:西平椿公園
「ヤブツバキ」は、天草町の町の花。最盛期を迎える毎年3月には、「あったか天草椿祭り」が開催されています。
写真:西平椿公園内の巨樹
西平椿公園で出会える巨樹は、巨岩を覆う高さ約20メートル、根が約6メートル四方の岩を包み込む巨大なアコウの木。おびただしい数の根を張る姿が、ジブリアニメ不朽の名作『天空の城ラピュタ』のラストシーンに登場する、天へ飛翔する巨樹と似ていることから「天草のラピュタ」として近年注目を集めています。
写真:西平椿公園内の階段
山の自然な地形を生かした園内は、歩きやすい靴で行くことをオススメします。
写真:海と山
アコウの木から階段を降っていくと、広がっているのがこの景色!実はここ「日本の夕陽百選」に選出されるほどの景勝地なのです。

熊本の巨樹を巡る旅、いかがだったでしょうか? 生命力みなぎる巨樹、その周りにはいつも豊かな自然が広がっています。巨樹の圧倒的なエネルギーとともに、命を育む自然を満喫すれば、心も体もリフレッシュされますよ。

 

スポット情報(2021年11月26日現在)
スポット名 西平椿公園
住所 天草市天草町大江
問い合わせ

0969-42-1111
(天草市天草支所 まちづくり推進課産業建設係)

※臨時休業や営業時間の変更の可能性がありますので、お出かけの際は、直接店舗に営業時間をご確認ください。

中城明日香

熊本県在住のフリー編集者・ライター。タウン誌や編集プロダクションを経て独立。現在はタウン誌の編集・執筆を中心に、暮らし全般からファッション、インタビュー、観光パンフレット、コラム執筆など幅広く活動中。モットーは“街と人を結ぶこと”。取材の現場で感じた空気感まで、余すことなくとらえる姿勢で取材に臨んでいます。

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