リュックを背負って石橋めぐり! 石工の町・八代市東陽町を訪ねて
熊本県の南部に位置する八代市東陽町。生姜の産地としても有名ですが、山都町の通潤橋など、全国に多くの“めがね橋”を手がけた“石工集団(種山石工)”発祥の地としても知られています。町内には現在も、江戸~昭和初期にかけ建造された21のめがね橋(石橋)が現存。町を歩くとあちらこちらに、石積みの棚田や灯籠など、彼らが残した石橋文化を見ることができます。ガイドブック片手に散策してみませんか。
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、施設へお出かけの際は、熊本県や各自治体が発表する最新情報、要請などをご確認のうえ、手洗いやマスクの着用、人と人との距離の確保など基本的な感染防止対策(新しい旅のエチケット)を徹底していただくようお願いします。
石匠館
まずは石橋の歴史を学ぶため、日本初となる石工とめがね橋の博物館「石匠館」へ。
館内には、種山石工(岩永三五郎、橋本勘五郎など)の関連品や、全国の石橋に関する資料が多数展示されています。「熊本にめがね橋が多く建造されたのはなぜか?」「重い石をどうやって運んだのか」など、当時の石材運搬の様子や組み立ての知恵などを学ぶには絶好のスポット。事前に予約すれば、スタッフにガイドもお願いできます
めがね橋でも使われている凝灰岩の壁面と、丸屋根が特徴的な石匠館。種山石工が築き上げた石橋文化をイメージして、建築家・木島安史氏が設計。くまもとアートポリスで特に優れた建造物としても表彰されています
石橋づくりの基礎となる「支保工模型」は、館内のイメージシンボルのひとつ
左/てこ、輪軸、滑車など、実際に体験しながら石材運搬の工夫を学べるコーナーも!
右/石工たちが働く様子を大型ジオラマ模型で再現したエリア。当時使われていた珍しい道具も展示
スポット名 | 石匠館 |
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住所 | 八代市東陽町北98-2 |
電話番号 | 0965-65-2700 |
営業 | 9:00~16:30(入館は16:00まで) |
休み | 月曜(祝日の場合翌日)、年末年始 |
料金 | 大人310円、高・大学生200円、小・中学生100円 |
関連リンク | 八代市観光情報「石匠館(外部リンク) |
種山石工の石橋めぐり
石匠館で種山石工の歴史を学んだら、いよいよ石橋めぐりスタートです!
石匠館の脇を流れる鍛冶屋谷沿いには、石工たちが研究のためや、老後の手なぐさみに架けたと言われる橋がいくつも点在しています。往復で30分程度なので、ゆっくり散策しながら、小さな橋を見つけてみましょう。
<鍛冶屋下橋>
石匠館から徒歩1分ほどで、種山石工の祖・藤原林七が試しに架けたと言われる橋に到着。八代でもっとも古い時代のもので、自然石のアーチが特徴的
<鍛冶屋中橋>
鍛冶屋下橋から県道155号線を氷川方面へ10分ほど登ると、こちらも林七が架けたと伝わる橋に辿り着きます。長さ4.36m、幅2.67mで八代市有形文化財のひとつ。雑草が生い茂っていますが、よーく見ると確かに橋です
石橋の近くには看板が設置されているので、迷うことなく見つけられるのもありがたい
途中、橋本勘五郎や林七の墓などもあります
<重見橋>
町のシンボルゾーン・石橋公園内にある美しい橋。もともとは町内の重見地区に架けられていたもので、移設してこの場所へ。池には鯉が泳ぎ、風情たっぷり
河俣地区の石橋
石匠館から車で移動すること、約10分。五木村へと続く県道25号線沿い、河俣地区にも7つの石橋が点在しています。
このあたりの橋は、今でも現役のものが多いのが特徴。人々の生活道として、田園風景が広がるのどかな風景の一部になっています。また、特産品の生姜が植えられている石積みの棚田なども望めます。
<山口橋>
橋を渡ると、その先は何と個人宅! 山口さんちに渡るための単一アーチ橋で、その名も「山口橋」
<鶴下村中橋>
明治10年頃に架けられた、長さ13.30mの橋。間近で見ると、自然石と加工石を使い分けながら橋が造られているのが分かります
<笠松橋>
長さ22.75m。橋本勘五郎が明治初期頃に架けたと伝えられる、東陽町を代表する最も大きな石橋。
人気アニメの聖地にもなっていて、全国からファンが訪れるそう
橋の周辺は公園として整備されているので、散策にもおすすめ。夜間はライトアップされ、石橋の曲線美が美しく光り、昼間とは違った絶景が楽しめます(ライトアップ時間:毎日19時~21時)
東陽町の石橋や観光についての問合せ先 |
八代市東陽支所 |
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住所 | 八代市東陽町南1105-1 |
電話番号 | 0965-65-2111 |
生姜の特産品がいっぱい! 道の駅「東陽交流センター せせらぎ」
石橋めぐりの途中休憩や、お土産探しに立ち寄りたいスポットがこちら。
石橋公園のすぐ隣、国道443号線沿いにある道の駅です。
地元で採れた野菜の直売所や物産館、レストラン、ベーカリーのほか、露天風呂付きの温泉もあるので、疲れを癒すのにもピッタリ。生姜の産地ならではの“美味しいもの”にもたくさん出合えます。
併設のレストラン“さんふるる”で頂ける、人気のちゃんぽん。生姜とじゃがいものを揚げたものが、どーんと山盛りにトッピングされています。揚げ物の量はライト級、ミドル級、ヘビー級からセレクトOK。ちなみに写真はライト級です。そのほか、生姜かつ丼や生姜づくし定食、生姜ソフトクリームなど、これでもか!というほど生姜メニューが充実
毎日焼きたてが並ぶ“パン工房”でも、生姜が入ったパンを発見! 生姜あんぱんや、生姜菓子パンなど、魅力的なネーミングのパンがずらり。イチオシは、写真の「生姜きんぴらパン(150円)」。味がしっかりついていて、お酒のおつまみにも◎
旬の野菜や加工品が並ぶ直売所。新生姜のシーズン(8月下旬~9月)になると、生産者から直接届く生姜を求め、町内外から沢山の人が来店するそう。山の斜面を利用した段々畑で作られる東陽町の新生姜は、香りがよく、みずみずしいのが特徴
生姜の加工品は、お土産用に購入したいもののひとつ。無添加の手づくり生姜ジャムをはじめ、生姜シロップ、ドレッシングなど、迷ってしまうほどアイテム数が豊富
スポット名 | 道の駅 東陽交流センター せせらぎ |
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住所 | 八代市東陽町南1051-1 |
電話番号 | 0965-65-2112 |
営業時間 |
温泉/10:00~20:00(受付~19:30) |
休み | 水曜、直売所は無休 |
駐車場 | あり |
関連リンク | 東陽交流センター せせらぎのHPはこちら(外部リンク) |
※今回紹介したスポットに関して
新型コロナウイルス感染症対策の影響に伴い、臨時休業や営業時間の変更の可能性があります。お出かけの際は、ホームページをご確認いただくか、直接店舗にお問合せください
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