熊本城の特別公開第3弾がスタートします

新型コロナウイルス感染拡大防止のため延期していた「熊本城特別公開第3弾(天守閣内部公開)」は、6月28日(月)からスタートします。詳細はHPでご確認ください。
https://castle.kumamoto-guide.jp/
2016年4月、熊本を襲った最大震度7の大地震により、甚大な被害を受けた熊本城。現在は、天守閣の復旧を最優先に工事が進んでおり、その過程を多くの人に見てもらおうと、「特別公開第2弾」が実施されています。2021年春には、いよいよ天守閣の完全復旧に合わせた「特別公開第3弾」もスタートします。復旧が着々と進む熊本城の今の様子を、熊本城総合事務所の所長、網田龍生さんに案内していただきました。
- 熊本城
今しか見ることができない熊本城の姿は必見!
熊本の観光に欠かせない熊本城は、約400年前に築城され、日本三名城の一つに名を連ねるお城です。震災の影響で、国指定の重要文化財である建造物13棟をはじめ、石垣の崩落や地割れなど、城内全体に被害が及びましたが、多くの支援を受けながら復旧工事が進行中です。日々、変化していくその姿は、「特別公開」を通じて間近で見ることができます。「特別公開第2弾」では、新しく完成した“特別見学通路”を通り、これまで立ち入りが制限されていたエリアの見学が可能になりました。平日も観覧が可能ですので、気軽に足をお運びください。

熊本城総合事務所の所長、網田龍生さん。復旧工事がすべて完了するのは、2037年度の計画。「我々も長い時間をかけて、熊本城の価値を損ねないように復旧していくと決意しています。特別公開を通じて、熊本城がどのように復旧していくのかを、市民、県民の皆様と共に共有していきたい。そして、熊本城の価値を未来へ継承してくためにも、ぜひ多くの方に足を運んでいただければうれしく思います」とコメント

2020年春から始まった「特別公開第2弾」。それに合わせて新しく完成した特別見学通路(南ルート、全日公開)は、写真の「南口券売所」から入る。一方、特別公開第1弾で利用された工事用の仮設スロープは、「北ルート」として日曜・祝日限定で通行が可能

南ルートを歩き始めると、すぐ左手に見えてくる「数寄屋丸二階御広間」。特別見学通路からは、熊本城の被害状況や復旧工事の過程を間近で見ることができる。県産木材(ヒノキ)を使って作られた通路は、歩きやすさも申し分なし。通路の幅も広く、三密を避けながら見学が可能

仮設物である「特別見学通路」は、復旧工事期間限定のもの。全長350m、高さ5~7mの通路は、史跡に影響を与えないように、土を一切掘ることなく建設されているそうだ。この通路からは、これまでとは違った視点で熊本城を見ることができるので、県民はもちろん、観光で訪れた人にとっても見逃せないスポット

安全に見学できるように造られており、子どもや車椅子に乗った人の目線からも周りの様子が確認できる仕様になっている

地震によって石垣の一部が崩落した「数寄屋丸二階御広間」。今後の復旧工事では、一度建物を解体し、石垣の積みなおしが行われる

「数寄屋丸二階御広間」がある辺りから、通路の反対側に視線を移すと見える更地。地震直後に“奇跡の一本石垣”として話題を集めた「飯田丸五階櫓」があった場所で、現在は解体し、保管されている。今後始まる復旧工事では、通路からその様子を見学することができる

通路の高さから臨む天守閣は、新鮮かつ迫力満点だ。通路の両脇には、桜や梅、イチョウの木があり、春や秋には美しい姿を見せてくれる

二つの時代の石垣が並んだ「二様の石垣」も見どころの一つ。古い年代の石垣(右)に、時代を経て新しい石垣(左)が築き足された場所。見比べると、石垣の積み方が異なり、新しい方は傾斜が増し、技術革新の様子がうかがえる

「二様の石垣」の反対側。大きく崩れた石垣があるこの辺りは、敵からの防御のためにくねくねと6回折れ曲がった造りが特徴。地震の被害により、通路は石垣によって塞がれている

バリアフリー化された特別通路。エレベーターも完備され、車イスやベビーカーでの入場にも対応。電動アシスト付き車イスの貸し出しも行っている

「闇(くらが)り通路」と呼ばれる本丸御殿大広間にある地下通路。全国的にも珍しいもので、現在は一部しか通行できない。地震での目立った被害はなかったそうだ。このエリアを抜けると、いよいよ天守閣前の広場へ

2021年春の特別公開第3弾に向けて、最優先で復旧工事が進む天守閣。内部にはバリアフリーのためエレベーターが新設され、階段を使えない方も大天守の最上階まで行くことができるように。大天守は復旧が完了し、残すところ展示物の準備のみとなっている。小天守は、外装・内装ともに来年3月末まで工事が行われる

見どころは、屋根瓦の目地などに塗られた真っ白な漆喰と、側面に張られた黒い下見板のコントラスト。真っ白な漆喰の様子は、塗られて間もない今だからこそ。ぜひ、輝きを放った熊本城の姿を記念写真に収めておきたいところ

例年、12月初め(今年は11月下旬)に紅葉の見ごろを迎える大イチョウの木と天守閣。内部に入れるのは来年、春までお預けだが、こうして着々と復旧が進む熊本城の姿は、地震で傷ついた人々の心にきっと、勇気を与えてくれるに違いない。天守閣前広場には、休憩ができるお休み処もあり、ゆっくり眺めるのがおすすめ

紅葉に彩られた時季の二の丸広場からの眺め。どこから見ても熊本城のカッコよさは格別だ

熊本城入園の前には、新型コロナウイルス対策のため、「調査票記入所」(わくわく座発券所、二の丸発券所など、4箇所に設置)にて、名前や発熱の有無などの記入が必要。その後、発券所でチケットを購入し、特別見学通路入口から入場する流れ
2021年春から、ついに天守閣の内部が公開!
震災から5年を迎える2021年4月、天守閣の完全復旧が完了し、「特別公開第3弾」として内部の一般公開が始まります。最上階から見下ろす熊本の景色、全面リニューアルした展示などが楽しめますので、お楽しみに!

大天守最上階からの展望イメージ

大天守内部の展示物イメージ
スポット名 | 熊本城 |
---|---|
住所 | 熊本市中央区本丸1-1 |
電話番号 | 096-352-5900(問い合わせ:熊本城総合事務所) |
関連リンク | 「熊本城」公式ホームページはこちら(外部リンク) |
特別公開第2弾 |
入園料(熊本城):高校生以上500円、小・中学生200円、未就学児 無料 共通入園料 時間:9時~17時(入園は16時30分まで) |
特別公開第3弾 | 2021年4月26日(月)からスタート予定 天守閣全体の復旧が完了し、熊本地震後初めて天守閣内部へ入ることができます。 |
熊本地震で大きく傷つきながらも多くの支援や国県などが連携した復旧のおかげで、来年春にはいよいよ、天守閣内部の公開が始まります。蘇る熊本城の姿にご期待ください。
■熊本のお宿・ホテルを探すなら「STAYNAVI」

イナヅミセイコ
熊本・福岡での出版社時代に家族向け情報誌やブライダル情報誌、地域のフリーペーパーなど、編集・営業職、ときに編集長職に携わったのち独立。現在は、「ineworks(イネワークス)」の屋号でフリーのライター・編集者として幅広く活動。趣味は、旅。旅を通して見つめた世界や文化、人々との関わりなどを通じて人生の旅も謳歌中。好きな言葉は、「日々是好日」。
このライターの記事へ