Kumamoto Japan Kumamoto Japan Autumn TRAVEL LOG vol.2

(公社)熊本県観光連盟

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大自然を満喫できる阿蘇やイルカウォッチング、温泉、世界遺産など熊本県の魅力を紹介します。

伝統的な街並みが魅力、温泉と紅葉を楽しむ県北エリアの旅

OVERVIEW

秋と結びつく言葉はたくさんありますが、その中でも食欲の秋、芸術の秋、行楽の秋は欠かせないものです。そこで熊本県北地区で堪能できる紅葉や温泉、劇場、世界遺産といった熊本ならではの郷土文化スポットを取り上げます。心を癒やす旅に出かけましょう。

菊池川沿いの紅葉

紅葉と水のコントラストを楽しんで、幻想的な空間が広がる

九州自動車道の植木ICから車で約50分。阿蘇菊池スカイライン沿いにある「念仏(ねんぶつ)橋ポケットパーク」にあるカエデの木は、11月上旬頃に色づき、燃えるような赤い葉に姿を変えます。カエデの木の下には、休憩スペースも。お弁当を食べながら紅葉を楽しむのもおすすめです。

念仏橋ポケットパークから約1.2キロ。菊池渓谷の1キロ手前にある古野橋は、菊地川上流に架かっています。橋から眺める紅葉は、10月下旬~11月中旬にかけてが見ごろで、鮮やかな朱色や黄金色に染まった木々は、まるで絵具を塗ったよう。耳を澄ますと菊池川の穏やかに流れる水音が聞こえ、情緒を引き立てます。

古野橋から車で1時間ほど走ると、玉名市内にある菊池川堤防のハゼ並木があります。この右岸に237本のハゼノキが植栽されており、最も太い木は幹周3.5メートル、樹高の高い木は14.3メートルにも達しています。例年10月下旬から11月下旬になるとハゼの木が色づき、紅葉を眺めながら散歩を楽しむのもおすすめです。

提供:山鹿温泉観光協会

山鹿温泉

江戸時代にタイムスリップしたようなレトロな街並みが魅力的

九州自動車道の菊水ICから車で約15分のところにある山鹿温泉は、熊本県内でも歴史のある温泉地として知られています。平安時代に京都からきた武士が、鹿が湯浴みをして傷を癒やしているのを見て温泉を発見したと伝えられてきました。

提供:山鹿温泉観光協会

町には、市民に愛されている「町湯」と呼ばれる公衆浴場が点在しています。おすすめなのが、江戸時代から続く木造温泉「山鹿温泉 さくら湯」。木の梁や柱がむき出しになっていて、昔の趣を感じさせる浴場は、まるで江戸時代にタイムスリップしたよう。ノスタルジーを感じさせる空間は、風情たっぷり。

さくらの湯の前には、誰もが無料で利用できる足湯「湯の端公園」も。山鹿温泉を散策しながら、ちょっと一息つくのに良さそうです。

泉質はまろやかで、神経痛、慢性リューマチ、胃腸病、骨及び運動器傷害、疲労回復、神経炎、外傷性傷害の後の治療に効果があるとされています。

山鹿温泉の町並みは、豊前街道を中心に風情ある佇まい。豊前街道は、肥後・熊本(熊本市)を起点として北上し、植木・山鹿から南関を経て豊前・小倉(北九州)に至る道のこと。参勤交代道として栄え、湯の町の山鹿は宿場町、文化の中心となりました。豊前街道には、昔の商家を利用した飲食店や土産物屋が並び、明治時代に創業した酒造で酒蔵巡りをしたり、あし湯でひと息ついたりして、ゆっくりと散策できます。

もっちり柔らかい山鹿羊羹やパリパリと香ばしい皮が特徴の灯篭もなかなど、伝統あるお菓子もお土産として人気。とくに山鹿羊羹は、明治初期からつくられており、米粉を使っているので、時間がたっても軟らかいのが特徴です。羊羹といえば、黒っぽい羊羹を思い浮かべるかもしれませんが、山鹿羊羹は細長い大福のような形で独特のスタイル。かすかに塩気がきいたあんは、ほどよい甘さで素朴な味わいです。

山鹿温泉観光協会 --- 山鹿市

山鹿温泉さくら湯 --- 山鹿市

八千代座

歴史ある芝居小屋の裏側を覗き見、明治モダンの姿残す

国指定の重要文化財である八千代座は、山鹿市の中心地にある芝居小屋。山鹿温泉のシンボルとなっています。歴史は古く、1910(明治43)年に建てられたもの。公演がない日は花道や演者の控え室、奈落などを見学することができ、舞台の裏側を覗くことができます。

一見したいのは、レトロな天井広告。足を踏み入れた瞬間に、びっしり並んだ極彩色の広告が目に飛び込んできます。真鍮製のシャンデリアも取り付けられていて、豪華絢爛な空間に圧倒されます。

八千代座は、テレビなどの娯楽が増え、客足が減ったことで一時閉館しましたが、地元の人たちが立ち上がり、30年にも及ぶ復興活動により、現在も芝居小屋として利用されています。1990(平成2)年、「坂東玉三郎舞踊公演」をきっかけに、全国的に知られるように。改修・復元を繰り返しながら、当時の姿を残しています。

見学できるのは公演が行われない日となるので、事前に八千代座の公式ホームページまたは電話で確認してください。

八千代座 --- 山鹿市

万田坑

日本の近代化を支えた炭鉱遺跡をめぐる、世界遺産

日本の産業革命を支え、荒尾市と隣接する福岡県大牟田市にまたがって隆盛を極めた三池炭鉱。その中心的存在が、明治時代に技術の粋を集めて建造された、日本最大規模の2つの竪坑を持つ荒尾市にある「万田坑」でした。1890年代の終わりから1900年代初めにかけて2つの竪坑が建造され、設備や機械も充実し、20世紀前半に採炭は最盛期を迎え、日本の産業振興を支えました。

世界のエネルギーの主役が石炭から石油となったことも大きく影響し、1951(昭和26)年に採炭が終了し、1997(平成9)年に万田坑は閉山となってしまいました。しかし、炭鉱が閉山となったのち、万田坑は、日本の近代化を支えた施設の一つとして国の重要文化財と史跡に指定され、現存する施設や機械は今も大切に保存されています。

この万田坑をはじめとした、日本の近代化になくてはならなかった近代産業遺産が荒尾市や大牟田市には数多く残り、『九州・山口の近代化産業遺産群』として、ユネスコ世界遺産暫定リストに登録。2015(平成27)年7月に世界文化遺産に登録されました。

見所は、第二竪坑櫓。万田坑のシンボル的存在で、第二竪坑坑口を入っていくと、第二竪坑を真下からも見ることができます。また、元炭鉱マンなどによるガイドが一日数回行われていて、万田坑の歴史の奥深さを知ることができます。

荒尾市によると、万田坑は、例年年間約4万人の観光客が訪れ、このうち9月から11月の秋のシーズンがピーク、約2万2000人が足を運んでいるそうです。

万田坑はJR荒尾駅から車で約10分。万田坑跡の見学には入場料が必要で、休館日も含め事前にチェックしていきましょう。ぜひ日本近代産業の礎を作った重厚感ある雰囲気を味わってみてください。

万田坑 --- 荒尾市