「鉄印」をめぐる旅。その1・『南阿蘇鉄道』編

熊本には魅力的なローカル鉄道が複数あります。ローカル鉄道にのんびり揺られるお出かけも楽しいもの。そんな「鉄旅」をより楽しくするために、鉄印帳を手に、御朱印ならぬ「鉄印」を集めて回るのはいかがでしょうか? 各鉄道会社とも個性的な「鉄印」を発行しています。今回は南阿蘇鉄道の鉄印をめぐる旅をご紹介します。
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「鉄印」をめぐる旅。その2・『くま川鉄道』編
そもそも、「鉄印」「鉄印帳」とは?
鉄印をめぐる旅のスタート前に、鉄印が何かをご紹介します。
「鉄印」は、2020年に地方鉄道の沿線地域の振興を目的に登場した「御朱印の鉄道版」です。

鉄印帳を購入し(第三セクター鉄道等協議会に加盟している鉄道会社などで購入可)、各社指定の窓口で、乗車券の提示と記帳料を支払うことでその鉄道会社の鉄印をゲットできます。
鉄印帳の記帳面には全国40社の鉄道会社名が各ページに記されているので、旅のお供として、スタンプラリー感覚で集めていくのも楽しそうです。
ちなみに熊本県は、今回訪問する南阿蘇鉄道をはじめ、肥薩おれんじ鉄道、くま川鉄道の3社でゲットできますよ!
南阿蘇鉄道の鉄印をゲットして、トロッコ列車も楽しむ!
南阿蘇鉄道 高森駅

南阿蘇エリアの高森町(たかもりまち)にある高森駅。南阿蘇鉄道の鉄印はこちらの駅の窓口でゲットできます。
というわけで、鉄印帳を手に高森駅へとやって来ました。せっかくなので、南阿蘇鉄道の名物観光列車・トロッコ列車を楽しんで鉄印もいただくことにします。
トロッコ列車の乗車券を購入し、窓口でその乗車券と鉄印帳を提示して記帳料を支払うとゲットできます。鉄印帳を持っていない人もご安心を。鉄印帳も駅の窓口で購入することができます。
ちなみに現在、スマホ上で鉄印を集められる「デジタル鉄印」(https://www.tetsuin.yomiuri.co.jp/(外部リンク))も展開されています。
こちらのサイトで駅舎に掲示されている二次元コードを読み込むと、鉄印のNFT(※)を購入可能です。「鉄印帳を忘れた!」となりがちな方や、コンパクトに鉄印を楽しみたい方はこちらもおすすめです。
(※)「Non-Fungible Token」の略。いわゆる「世界で一つだけのデジタルデータ」

無事鉄印をいただいたら、駅舎内で列車の出発を待ちましょう。

駅舎の外には、「ONE PIECE 熊本復興プロジェクト」で設置された麦わらの一味の一人・フランキー像も! 記念写真をお忘れなく!
| スポット名 | 高森駅 |
|---|---|
| 住所 | 阿蘇郡高森町大字高森1537-2 |
| 電話番号 | 0967-62-0058 |
| 駐車場 | あり |
| 関連サイト | 南阿蘇鉄道株式会社(外部リンク) |
南阿蘇の風を肌で感じながら、ゆっくりトロッコ列車に揺られて
トロッコ列車「ゆうすげ号」

そうこうしているうちに、トロッコ列車の出発案内のアナウンスが聞こえてきました。
南阿蘇鉄道を象徴する観光列車・トロッコ列車「ゆうすげ号」。3月から11月の土曜日・日曜日・祝日や大型連休の際に1日2往復運行します。立野駅~高森駅間の17.7Kmを1時間ほどかけて移動するので、車での移動よりもはるかにゆっくり。阿蘇の雄大な景色やレトロな駅舎、そして人々や放牧の動物たちをのんびり眺めながら楽しめるのが魅力です。

ホームでマイクを片手に、軽快な語り口でアナウンスを始めたのは、なんと車掌さん。トロッコ列車では車掌さんが、楽しく案内をしてくれます。車掌さんによって語りの特徴が違って楽しいのだそうです。

トロッコ列車は窓を開放して走行するので、阿蘇ののどかな景色はもちろん、風や空気の匂いまで直接感じながら楽しめます。さあ、のんびり揺られて出発です。

終点の立野駅に到着しました。ゆったり過ごせたような、あっという間だったような約1時間の列車旅。普段乗る鉄道とは全く違って、まるで物語の中の列車に乗っているかのような非日常体験でした。
ちなみに立野駅から始点の高森駅までは普通列車で戻ることができるので、ご安心を。

また、熊本復興プロジェクト「サニー号トレイン」も土曜日・日曜日に運行中です(2025年8月現在)。車窓から見える景色の中に、漫画『ONE PIECE』のキャラクターたちが隠れているので、南阿蘇の景色とともに『ONE PIECE』のキャラクターを探してみよう!
| スポット名 | トロッコ列車「ゆうすげ号」 |
|---|---|
| 運行日 | 3月〜11月の土・日曜、祝日、及び長期休暇中は毎日運行 ※2025年の運行日は2025年3月15日~2025年11月30日までの土曜・日曜・祝日及び 3月20日~4月6日/4月26日~5月6日/7月19日~8月24日の期間と9月22日は毎日運行 |
| 所要時間 | 立野駅~高森駅(所要時間:片道約55分)、1日2往復 |
| 料金 | 高森~立野間片道(運賃+料金)大人 1,500円、小児 1,000円 ※小人は、3歳~小学生まで |
| 予約 | オンライン予約にて乗車日30日前10:00~3日前23:59まで受付 ※空席があれば当日受付もあり |
| 電話番号 | 0967-62-0058(南阿蘇鉄道高森駅) |
| 関連サイト | 南阿蘇鉄道会社【トロッコ列車について】(外部リンク) |
駅カフェでゆったり鉄旅の余韻を楽しもう
南鉄カフェ

高森駅の長いプラットホームの先に見えるのが、高森駅交流施設。こちらの中に、ゆったりくつろげるカフェがあります。

その名も「南鉄(なんてつ)カフェ」。この施設が完成した2024年7月にオープンしました。列車の待合時間にさっと楽しめるようにと、コーヒーやスムージーなどのドリンクに加え、ホットサンドやナゲットなどの軽食が提供されています。
コーヒーは駅近くの「黒柴コーヒー」で焙煎されたスペシャリティの豆を使用、さらに高森町にある菓子店の焼き菓子も取り扱うなど、高森町の魅力も楽しめるカフェです。列車の乗降客や観光客はもちろん、地元の人も老若男女集うようなスポットになっています。
また、広いプラットホーム前の広場や交流施設内では、毎月第4日曜の「にゃんてつマルシェ」などイベントも定期的に開催されています。ぜひカフェのInstagramでチェックしてみてくださいね!

ラウンジ棟の表に、トロッコ列車そっくりのトゥクトゥクを発見! 11月までの土曜日・日曜日、祝日に、なんと無料で運行されています(10:30〜最終便16:30、30分間感覚で運行)。湧水トンネル公園前など周辺を1周約20分で周遊してくれるので(途中下車乗車OK)、周辺観光に活用して、乗り物旅をさらに楽しみましょう!
| スポット名 | 南鉄カフェ |
|---|---|
| 住所 | 阿蘇郡高森町高森1526-6 (高森駅交流施設内) |
| 電話番号 | 0967-62-1373 |
| 営業時間 | 11:00〜19:00(OS 18:30) ※土・日曜、祝日10:00〜17:00 |
| 休み | なし ※年末年始休あり |
| 駐車場 | あり |
| 関連サイト |
中川千代美
長崎生まれ、熊本在住。地方出版社に勤めたのち、「チヨミ編集事務所」として独立。地域の子育て情報誌や生活情報紙をはじめ、幅広いジャンルの編集・ライティング・企画を手がける。食欲・物欲・お出かけ欲・温泉欲・ビール欲が赴くままに熊本・九州を駆け回る日々。趣味は二胡。
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