老若男女問わず、旅先で見かけたら必ず食べたくなるソフトクリーム。素材にこだわった“ご当地もの”なら、豊かな農作物に恵まれ、畜産業も盛んな農業大国・熊本でぜひ味わうべし！　県内各地で、味も見た目も◎のご当地ソフトクリームが楽しめますよ。旅の途中に、ぜひ食べてみて！

創業76年、県内各地に店舗を構える「お菓子の香梅」。
細川家秘伝の献上菓子“加勢以多”や“武者がえし”など、さまざまな和洋菓子を生み出す熊本を代表する老舗菓子メーカーです。

数ある和洋菓子の中で世代を超えて愛されているのが、北海道産大納言小豆の餡でなめらかな求肥を包んだ「誉の陣太鼓」です。お土産にもオススメなのですが、現地でぜひ味わってもらいたいのが、この陣太鼓を使ったソフトクリーム。その名も「陣太鼓ソフト」。2013年の発売以来、ジワジワと人気に火が付き、熊本城香梅庵店では、多いときで1日に約500個も売れるヒット商品に！　海外からの観光客にも支持されています。

気になる陣太鼓ソフトのお味は…。最高級の小豆で炊き上げた“誉の陣太鼓”の餡と、濃厚なミルクアイスがベストなバランスで混ざり合って、美味しいの一言。甘さが上品で、やわらか～く伸びる求肥の食感もたまりません。まさに、和と洋のいいとこどり。若者だけではなく、年配のファンが多いのも納得です。

世界遺産・三角西港内の旧三角海運倉庫を利用して、昨年6月にオープンした「アマテラス珈琲」。海が海が見える絶景のカフェで、心地よい海風を感じながら、コーヒーやスカッシュなどのドリンク、パスタや焼きハヤシといったランチメニューが味わえます。

白壁が美しい建物の入口にはソフトクリームのオブジェ（看板）が！　そう、今回ご紹介するソフトクリームは、こちらのお店の看板メニューのひとつ。他にはない独創的なフォルムで、多くのスイーツ好きを虜にしています。

これが噂の「シラナミソフト」。波をイメージしたシルエットが美しすぎます!!
一口食べてみると、かなり濃厚。口の中でとろけるクリーミーさの中に、ほんのりと塩を感じるお味です。聞くと、天草の塩が入っているそうで、この塩が甘さをさらに引き立てています。
ちなみに濃厚な分、溶けるスピードが早いので注意。夏場はスピーディに食べるのがベストです。

阿蘇五岳の一つ、根子岳の麓に広がる高森町に昨年春にオープンした「アソブル」。
大阿蘇造園が営むブルーベリー観光農園にある小さなカフェです。

農園の敷地面積は、東京ドーム約1個分。自然に囲まれた中で約30種類、2600本のブルーベリーがポットで栽培されています。カフェで味わえるのは、このブルーベリーを贅沢に使ったソフトクリームとドリンク。高森の風景を五感で感じながら、ここでしか体験できない時間も一緒に楽しめます。

来店したら必ずオーダーしたいのがソフトクリーム。4種類ありますが、推しはやっぱり「ブルーベリー」。農園のブルーベリーで作ったソースがたっぷり入っていて、これがかなり美味。濃厚なソフトクリームとのバランスも考慮されていて、一緒に味わうとさらにソースのフレッシュさが際立ちます。
今の時期（８月）は、ブルーベリーソースに農園で収穫したブルーベリーの実をトッピングした夏季限定の「アソブルソフト」が登場中。旬の時期にぜひお試しを。

3つのメロンの屋根が目印。年間100万人以上が訪れる道の駅・七城メロンドームの中で、お盆や夏休みになるとオープン前から行列ができるテナントがあります。それが「とりで農園」。地元産のフルーツを使ったジェラートやソフトクリームを提供するお店です。

多くの人のお目当ては、地元・菊池産のメロンを贅沢に使った「生メロンソフトクリーム」。果肉たっぷり＆程よいシャキシャキ感がたまらないソフトクリームで、使用するメロンは全て、糖度14度以上という高級メロンのみ！　シーズンに農家さんからまとめて仕入れて、冷凍したものを使用するので、高クオリティ＋低価格が実現できるそうです。

生メロンソフトクリームは1個500円。口の中いっぱいに広がるメロンの甘さと香り、そしてスッキリとした後味がクセになるソフトクリームです。。冷凍メロンと牛乳アイスを撹拌して仕上げるので、メロン果肉がシャーベット状で味わえるのも◎。熊本産の牛乳を使ってお店で手作りした牛乳アイスとの相性も抜群です。
そのほか「苺」と「栗」のソフトクリームも季節限定で登場。どちらも地産地消にこだわった絶品ソフトです。

国道3号線沿い、八代郡氷川町にある「道の駅　竜北」。農家直送の野菜や加工品のほか、今の時期は梨、シャインマスカット、巨峰などの果物が充実。鮮度抜群でリーズナブルな果物を入手しようと、毎日多くの人で賑わっています。

ここでご紹介したいのが、これぞご当地というに相応しい「イ草」を使ったソフトクリーム。実は道の駅がある八代エリアは、畳の原料となる「イ草」の生産量が全国１位のエリア。イ草の新たな魅力を伝えたいと、館内の「おやつ工房」で20年以上前に生まれたメニューです。

イ草って苦くないの？と感じる人も多いと思いますが、苦みやクセは全くなく、逆にビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な食材なんだそう。そんなイ草をパウダー状にして、抹茶と一緒に混ぜ込んだのがイ草ソフトクリームです。使用するのはもちろん、地元・八代産のイ草。実際に食べてみると、イ草がほんのりと香って若葉のような味わいです。イ草とミルクソフトのミックスもあるので、まずはトライしてみて。