馬刺し、焼きもの、煮込み…。お酒に合う多彩な馬肉料理を堪能

溝尻亜由美

2024年5月3日熊本市エリアグルメ海鮮・お刺身馬肉

熊本のもっともポピュラーな郷土料理の一つ「馬肉」。熊本県は馬肉の生産量が全国1位で、熊本城の城主・加藤清正が好んで食べていたことから、一般家庭にも広がったといわれています。近年は、低カロリー・高タンパクな健康食材として、全国的にも注目を集めていますよね。今回は、多彩な馬肉料理を楽しめる居酒屋を3軒ピックアップ。お酒と合わせて、その味わいを堪能ください。

・熊本郷土料理と創作料理地酒とワイン五郎八（ごろはち）本店
・天草瓢六（ひょうろく）
・居酒屋感

創業74年の老舗。伝統の技と味にこだわった馬肉料理の数々

熊本郷土料理と創作料理地酒とワイン　五郎八本店

熊本市電「花畑町電停」から徒歩2分のところにある、創業74年の老舗和食店「熊本郷土料理と創作料理地酒とワイン五郎八本店」。熊本名物の馬肉料理をはじめ、天草の市場直送の魚介を盛り込んだ刺身や、地元の旬の食材を使った天ぷらなど、地産地消を大切にした郷土料理がそろいます。

同店には、日本各地の銘酒はもちろん、熊本県産の日本酒や焼酎が数多く並びます。赤・白のワイン、シャンパン、スパークリングワインなど種類も豊富で、創業以来受け継がれてきた技と、伝統の味にこだわった料理の数々はお酒との相性も抜群です。

「五郎八本店」では、長年の取引で築きあげた卸売業者との信頼関係と、オーナーの目利きにより、新鮮で味が確かな馬肉を入手。希少部位も楽しめる馬刺しをはじめ、ステーキや煮込み、鉄板焼きなど、豊富な種類の馬肉料理を味わうことができます。地元の方はもちろん、県外や海外からの観光客にも好評なのだとか。

イチオシは「馬刺し盛り合わせ」（2人前5500円、写真）。「霜降り」、「赤身」、「ふたえご」（ばら肉の一部）、「タテガミ」（首の部分）、「馬ヒモ」（骨と骨の間のあばらの肉）を一度に味わえる贅沢なメニュー。濃厚ながらもクセのない深い味わいが堪能でき、さらに弾力のある食感が際立つ厚さにもこだわり、馬肉のおいしさを最大限引き出すことに注力しているそうです。馬刺しは盛り合わせのほか、霜降りやふたえごなどの単品もあります。

写真：馬肉に包丁を入れる様子 — 弾力のある食感を際立たせる、絶妙な厚さにカット

もうひとつのおすすめは「馬ホルモン味噌煮込み」（990円）。馬のホルモンを下ゆでして3〜4時間じっくりと煮込み、県産の味噌3種類をオリジナルの調合で味付けした、優しい味わいの一品。味噌の濃厚さと、ホルモンのとろける食感が相性抜群です。

調理風景を眺められるボックス席。他に個室もあります。
和モダンな落ち着いた雰囲気の店内で、手間ひまかけて丁寧に作られた馬肉料理をゆっくりと味わいませんか。

スポット情報（2024年4月19日現在）
スポット名	熊本郷土料理と創作料理地酒とワイン　五郎八本店
住所	熊本県熊本市中央区花畑町12-8 銀杏会館B1階
電話番号	050-1809-0328
営業時間	17:30〜22:00
休み	日曜
URL	熊本郷土料理と創作料理地酒とワイン五郎八本店（ホームページ）

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馬刺しからおでんまで、バリエーション豊かな料理に舌鼓

天草瓢六（あまくさひょうろく）

60年以上の歴史がある「天草瓢六」は、おでんの屋台からはじまりました。現在は、開店当時の味そのままの「おでん」はもちろん、馬刺しをはじめとする郷土料理、天草で水揚げされた新鮮な魚貝の料理や、季節の一品料理などが提供されています。

馬肉料理でおすすめなのは、やわらかい赤身のロースとヒレ2種類が盛られた「馬刺し」（1人前2,530円、写真）。赤身とサシのバランスや色味を見て、店主自ら厳選した馬肉は、驚くほどやわらかく、肉の旨味が口の中いっぱいに広がります。

ほかにも「馬タン刺し」(1人前1540円、写真)や、「馬ヒモの塩焼き」(1人前1760円)、「馬ヒモのしょうが焼き」(1人前1760円)、和風だしやしょうゆで煮込んだ「馬すじ煮込み」(1人前880円)など、馬肉料理の種類が豊富。締めには、「馬にぎり」(2530円)がおすすめです。

もちろん、同店の代名詞ともいえる「おでん」（1個275円）のオーダーも必須。おでんの具には馬すじもあり、もちもちの食感がクセになります！

天草から届き、調理する直前まで生簀で泳いでいた活魚の料理も見逃せません。刺身や寿司で鮮度を味わい、焼きものや煮付けで旨味を楽しんでください。
写真は「刺身盛り合わせ」1人前

カウンター席やテーブル席、個室、宴会室もあるので、お一人さまでのまったり飲みから、最大30名の宴会まで、さまざまなシーンで利用できます。

スポット情報（2024年4月19日現在）
スポット名	天草瓢六
住所	熊本県熊本市中央区花畑町10-18 花畑プラネットビル1階
電話番号	096-325-6444
営業時間	17:30〜23:00(金・土曜は〜24:00)
休み	日曜（日・月曜が連休の場合は月曜）
URL	天草瓢六（ホームページ）

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上質な馬肉をリーズナブルに提供。グループ経営だからできる価格設定

居酒屋感

熊本市の中心街に2店舗を展開する馬肉料理専門店「馬桜」の姉妹店「居酒屋感」。複数店舗を持つ馬桜グループだからこそ、上質な馬肉を、大量に安定して仕入れることができるため、比較的リーズナブルな価格で馬肉料理を提供しています。近年の人気の高まりにより品薄となっている希少部位やレバーが欠品になることもなく、いつでもお目当ての料理が食べられるという、馬肉ファンにはたまらないお店です。

同店の一番人気のメニューは「極上馬スジ味噌煮込み」（980円、写真）。「馬桜」で馬刺しとして提供している、極上品質の馬肉から取れた馬スジを使用。圧力鍋でじっくり煮込み、さらに24時間熟成させた、コクと旨味が凝縮された一皿です。

もちろん馬刺しでも、「馬桜」と同じ良質な馬肉を提供しています。「特上馬刺し5種盛合わせ」（1人前2300円）は、「オビ」（バラ肉の一部）、「モモ」（赤身）、「フタエゴ」（ばら肉の一部）、「コーネ」（首の部分）、「ネッコ」（心臓近くの大動脈）の5種が味わえる贅沢な内容です。馬肉本来の味を引き立てる、特製のブレンド塩を付けてどうぞ。（写真は「特上馬刺し5種盛合わせ」2人前）

馬刺しや煮込みだけでなく、馬肉は焼いてもおいしい！「馬肉炙り盛り合わせ2種」（1580円）は、ロースとヒモの生肉を炙り焼きにしたもの。表面は香ばしく、中はしっとりと半生で、クセになる食感と味わいです。こちらも特製ブレンド塩に付けて食べるのがおすすめ。

同店には、中国国家資格の中国料理調理師の最高位・特級厨師(ちゅうし)の資格を持つ料理人が常駐しています。居酒屋にいながら、本格的な中華料理が味わえるのも魅力。熊本名物のタイピーエン（写真）もあります。

店内は黒を基調に、赤い壁がアクセントになったスタイリッシュな雰囲気。家族や友人、恋人と、特別な空間で馬肉料理や中華料理を満喫する、熊本の夜を楽しんでください。

スポット情報（2024年4月19日現在）
スポット名	居酒屋　感
住所	熊本県熊本市中央区下通1-11-20丁半ビル1階
電話番号	096-354-7778
営業時間	月〜木曜17:00〜23:00（L.O22:00）金・土曜・祝前日〜24:00（L.O23:00）
休み	不定休
URL	居酒屋感（ホームページ）