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パンフレット

旅のおすすめ記事最新トレンドから絶対外せない王道まで!熊本の楽しみ方をご紹介します

清涼感に癒やされたい! 珍しい滝をめぐる

写真:釘ノ花の滝

自然が創り出す美しい造形美に、落ちてくる水がもたらす癒やしや清涼感、飛瀑の迫力…。滝には、不思議と人を惹きつける魅力があります。熊本にも「鍋ヶ滝」(小国町)「五老ヶ滝」(山都町)などの有名な滝スポットがありますが、今回はそれらより規模が小さくとも、他にはない魅力を持つ滝をめぐってきました!

・釘ノ花の滝(山鹿市)
・天神川の滝(美里町)
・竜宮滝(山都町)

小さなナイアガラの滝!? 田園の奥に潜む美しい滝

釘ノ花の滝(くぎのはなのたき)
写真:釘ノ花の滝

山鹿市の北部、福岡県との県境に位置する鹿北町(かほくまち)。ここに、あの世界的に有名な滝にそっくり!?と噂の滝があります。それが、「釘ノ花の滝」です。

写真:手作りの案内看板

滝は、国道3号線から少しだけ田園の中に入った先にあります。曲がり角には、手作りの案内看板があちこちに。曲がる場所を見失いやすいので、助かります。

写真:車1台通るのがギリギリの農道

途中、車1台通るのがギリギリの農道を通ります。すれ違いも難しいので、運転する際には十分、気をつけましょう。また、農耕車が優先となるので、農繁期などは特にご注意を。

写真:駐車のできる広場
車を1分ほど走らせると、すぐにせせらぎの音と共に広い空間が現れました。車が5台近く駐められそうな広さです。
写真:広場の奥に見える釘ノ花の滝
その広場の奥へと歩みを進めると…。
写真:釘ノ花の滝

ありました! 別名「鹿北のナイアガラ」と称される、「釘ノ花の滝」です。

木々が生い茂る林の中で、横に広く流れ落ちる滝。まさにナイアガラの滝のジオラマのような美しい姿です。エメラルドグリーンの水と木々の緑に、見ているだけでも癒やされます。撮影に行った日は少し水量が少なめでしたが、雨の後などは水のカーテンがさらに広がり、より「ナイアガラ感」が増すそうです。

写真:釘ノ花の滝を撮影する様子

ちょうど目線と滝の位置が同じくらいなので、真横から滝を眺める景色というのも、また珍しいかもしれません。緑が美しい春〜夏や、紅葉が色づく秋と、季節ごとに美しい景色を見せてくれるというこの滝。写真愛好家の方にも愛されているスポットです。

写真:釘ノ花の滝周辺の河原

また、広場の脇からは河原に降りることができます。サラサラと流れる清流に触れたり、水の生き物を探したり…。

写真:河原の水を触る様子
自然に囲まれた知る人ぞ知るスポットで、せせらぎの音に耳を澄ませながらゆったり癒やされてみてはいかがですか?
スポット情報(2024年3月15日現在)
スポット名 釘ノ花の滝
住所 山鹿市鹿北町芋生147
電話番号 0968-43-1579(山鹿市観光課)
料金 無料
駐車場 あり
URL 山鹿探訪なび 釘ノ花の滝(外部リンク)

江戸期に架けられた、苔むした石橋とのコントラストにうっとり

天神川の滝
写真:馬門橋と馬門の滝

熊本県のほぼ中央部に位置する美里町(みさとまち)。豊かな自然に加えて、江戸時代の石造単一アーチ橋としては日本一の大きさを誇る石橋・霊台橋や、ハートの光を創り出す二俣橋をはじめ、石工の名工達が手掛けた数多くの石橋がある町でもあります。そんな美里町に、石橋と滝の美しさを同時に楽しめる「馬門橋(まかどばし)」「天神川の滝」があります。

写真:国道沿いの案内看板と駐車スペース
場所は、国道218号線から少し徒歩で下った場所。国道沿いに案内看板と駐車スペースがあるので、こちらを目印にしましょう。
写真:脇道にあるお地蔵さん
田んぼの脇の道を下るとお地蔵さんが見えてきます。その横を進むと、途端に景色は森の中になります。
写真:有害鳥獣侵入防止の柵
有害鳥獣侵入防止の柵が見えてきます。出入りは自由にできますが、必ず閉めるように気をつけましょう。
写真:森の中の坂道
そのまま、森の中の坂道をちょっとだけ進むと、石橋が見えてきました。まずは石橋の全貌を見渡すために、橋の上を渡って対岸に進んでみます。

見えました! 緑川の支流・津留川に架かる石橋「馬門橋」です。この橋が架けられたのは江戸期の1828(文政11)年。中山手永惣屋・小山喜十郎のもと、備前(岡山県)の石工・勘五郎と茂吉などにより架橋されたものだそうです。「雄亀滝橋」に次いで美里町でニ番目に古い石橋だといいます。

写真:津留川の渓流
橋からは津留川の美しい渓流も見下ろすことができます。そして、その反対側に目をやってみると…。
写真:馬門の滝
橋の脇を流れる美しい滝が見えてきました。こちらが「天神川の滝」です。
写真:馬門橋と馬門の滝

苔むした石橋による人工の美と、小さくも力強く流れ落ちる自然の美とのコントラストに、しばし見惚れてしまいます。清流が流れる豊かな自然に囲まれ、風光明媚な景色を全身で堪能できます。

写真:馬門橋と馬門の滝
苔をまとった欄干の質感も美しく、写真を撮る手が止まりません。滝の水が落ちる音だけが聞こえる静謐な雰囲気の中にゆったりと身を浸しました。
写真:「車一切通扁可ら須」の石碑
ちなみに、橋へと下る道の途中には「車一切通扁可ら須」(くるまいっさいとおるべからず)の石碑が。石橋を保護するために建てられたものだそうです。
スポット情報(2024年3月15日現在)
スポット名 天神川の滝
住所 熊本県下益城郡美里町今
電話番号 0964-47-1111(美里町美しい里創生課)
料金 無料
駐車場 あり
URL 美里町 ホームページ(外部リンク)

滝の裏側に竜宮があったとの伝説が残る、発電所横の滝

竜宮滝
写真:竜宮滝
渓谷が多く、「五老ヶ滝」をはじめとした滝スポットも多い山都町。そのなかで、美しい名を持つ滝があります。それが「竜宮滝」です。
写真:案内の看板
滝は、国道218号線からすぐの場所です。国道上からもその姿を見下ろすことができます。滝の方へ行くには、看板を目印に脇道へと入っていきます。
写真:竜宮大橋
国道218号線が走る竜宮大橋を見上げながら少しだけ坂を下ると…。
写真:竜宮滝発電所

何かの施設が見えてきました。実はこの一帯は、「竜宮滝発電所」。もともと農業用に利用されていた水路を利用した水力発電所です。落差20mの水の力で電気を起こしているそうです。水車発電機は、左側に見える施設の中にあります。

写真:階段から見える滝の姿
川岸まで降りられる階段を下ると、滝の姿が見えてきました。
写真:竜宮滝

落差約20mの二段滝。川岸から滝までは少し距離がありますが、それでも轟々と流れ落ちる音がしっかり届いてきます。岩盤を穿つように流れている滝の姿の美しさにうっとり。この滝の裏側に洞窟があり、竜宮とつながっているとの言い伝えが残っているそうです。この優美な姿を見れば、そのような世界を空想したというのも納得です。

写真:竜宮滝と竜宮大橋
自然の滝と大きな人工物である竜宮大橋を並べ見るのもまた、一興です。この場所だからこそ楽しめる景色ですね。
写真:竜宮滝
美しい渓流とともに、滝の音に耳を澄ませながら滝の観望を楽しみました。
スポット情報(2024年3月15日現在)
スポット名 竜宮滝
住所 熊本県上益城郡山都町上川井野
電話番号 0967-72-1115(山都町商工観光課)
料金 無料
駐車場 あり

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中川千代美

長崎生まれ、熊本在住。地方出版社に勤めたのち、「チヨミ編集事務所」として独立。地域の子育て情報誌や生活情報紙をはじめ、幅広いジャンルの編集・ライティング・企画を手がける。食欲・物欲・お出かけ欲・温泉欲・ビール欲が赴くままに熊本・九州を駆け回る日々。趣味は二胡。

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