清涼感に癒やされたい! 珍しい滝をめぐる
自然が創り出す美しい造形美に、落ちてくる水がもたらす癒やしや清涼感、飛瀑の迫力…。滝には、不思議と人を惹きつける魅力があります。熊本にも「鍋ヶ滝」(小国町)「五老ヶ滝」(山都町)などの有名な滝スポットがありますが、今回はそれらより規模が小さくとも、他にはない魅力を持つ滝をめぐってきました!
・釘ノ花の滝(山鹿市)
・天神川の滝(美里町)
・竜宮滝(山都町)
小さなナイアガラの滝!? 田園の奥に潜む美しい滝
釘ノ花の滝(くぎのはなのたき)
山鹿市の北部、福岡県との県境に位置する鹿北町(かほくまち)。ここに、あの世界的に有名な滝にそっくり!?と噂の滝があります。それが、「釘ノ花の滝」です。
滝は、国道3号線から少しだけ田園の中に入った先にあります。曲がり角には、手作りの案内看板があちこちに。曲がる場所を見失いやすいので、助かります。
途中、車1台通るのがギリギリの農道を通ります。すれ違いも難しいので、運転する際には十分、気をつけましょう。また、農耕車が優先となるので、農繁期などは特にご注意を。
ありました! 別名「鹿北のナイアガラ」と称される、「釘ノ花の滝」です。
木々が生い茂る林の中で、横に広く流れ落ちる滝。まさにナイアガラの滝のジオラマのような美しい姿です。エメラルドグリーンの水と木々の緑に、見ているだけでも癒やされます。撮影に行った日は少し水量が少なめでしたが、雨の後などは水のカーテンがさらに広がり、より「ナイアガラ感」が増すそうです。
ちょうど目線と滝の位置が同じくらいなので、真横から滝を眺める景色というのも、また珍しいかもしれません。緑が美しい春〜夏や、紅葉が色づく秋と、季節ごとに美しい景色を見せてくれるというこの滝。写真愛好家の方にも愛されているスポットです。
また、広場の脇からは河原に降りることができます。サラサラと流れる清流に触れたり、水の生き物を探したり…。
スポット名 | 釘ノ花の滝 |
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住所 | 山鹿市鹿北町芋生147 |
電話番号 | 0968-43-1579(山鹿市観光課) |
料金 | 無料 |
駐車場 | あり |
URL | 山鹿探訪なび 釘ノ花の滝(外部リンク) |
江戸期に架けられた、苔むした石橋とのコントラストにうっとり
天神川の滝
熊本県のほぼ中央部に位置する美里町(みさとまち)。豊かな自然に加えて、江戸時代の石造単一アーチ橋としては日本一の大きさを誇る石橋・霊台橋や、ハートの光を創り出す二俣橋をはじめ、石工の名工達が手掛けた数多くの石橋がある町でもあります。そんな美里町に、石橋と滝の美しさを同時に楽しめる「馬門橋(まかどばし)」「天神川の滝」があります。
見えました! 緑川の支流・津留川に架かる石橋「馬門橋」です。この橋が架けられたのは江戸期の1828(文政11)年。中山手永惣屋・小山喜十郎のもと、備前(岡山県)の石工・勘五郎と茂吉などにより架橋されたものだそうです。「雄亀滝橋」に次いで美里町でニ番目に古い石橋だといいます。
苔むした石橋による人工の美と、小さくも力強く流れ落ちる自然の美とのコントラストに、しばし見惚れてしまいます。清流が流れる豊かな自然に囲まれ、風光明媚な景色を全身で堪能できます。
スポット名 | 天神川の滝 |
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住所 | 熊本県下益城郡美里町今 |
電話番号 | 0964-47-1111(美里町美しい里創生課) |
料金 | 無料 |
駐車場 | あり |
URL | 美里町 ホームページ(外部リンク) |
滝の裏側に竜宮があったとの伝説が残る、発電所横の滝
竜宮滝
何かの施設が見えてきました。実はこの一帯は、「竜宮滝発電所」。もともと農業用に利用されていた水路を利用した水力発電所です。落差20mの水の力で電気を起こしているそうです。水車発電機は、左側に見える施設の中にあります。
落差約20mの二段滝。川岸から滝までは少し距離がありますが、それでも轟々と流れ落ちる音がしっかり届いてきます。岩盤を穿つように流れている滝の姿の美しさにうっとり。この滝の裏側に洞窟があり、竜宮とつながっているとの言い伝えが残っているそうです。この優美な姿を見れば、そのような世界を空想したというのも納得です。
スポット名 | 竜宮滝 |
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住所 | 熊本県上益城郡山都町上川井野 |
電話番号 | 0967-72-1115(山都町商工観光課) |
料金 | 無料 |
駐車場 | あり |
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中川千代美
長崎生まれ、熊本在住。地方出版社に勤めたのち、「チヨミ編集事務所」として独立。地域の子育て情報誌や生活情報紙をはじめ、幅広いジャンルの編集・ライティング・企画を手がける。食欲・物欲・お出かけ欲・温泉欲・ビール欲が赴くままに熊本・九州を駆け回る日々。趣味は二胡。
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