天草の自然や文化、歴史が学べる富岡ビジターセンターが、9月17日にリニューアルオープンしました。平成17年の設立から情報を新しくするために、リニューアルしており、雲仙天草国立公園の美しい海中映像や展示も少し変わった方法になっています。
富岡ビジターセンターの周辺観光地も併せて紹介いたします。
苓北町へ遊びに行く際に、必ず立ち寄りたいスポットとしてぜひ知っておきましょう。

富岡ビジターセンターは苓北町のシンボル、富岡城本丸跡にあります。発掘や絵巻から当時を忠実に再現してあり、ビジターセンターの外観はかつて実在した本丸多聞櫓をモデルにしています。
今回のリニューアルでは設備や展示内容を新しく、「さらに」天草西海岸を伝える展示内容になりました。

天草の海と言えばイルカを思い浮かべますが、熱帯地域にいるカラフルな魚や食卓に並ぶような美味しい魚もいる幅広さも天草の海の魅力です。天草地域は東シナ海・八代海・有明海の三つから成っており、日本でも有数の多種多様な生態系が広がっています。
ビジターセンター中央にある多目的スペースではタッチパネルで実際の海中での生き物の様子を見ることもできます。

「引っぱったり」「開いたり」することで、天草の海中世界を知れるスペースでは潮汐で水面の高さが変わる様子や海の生き物のクイズができ、天草の海が楽しく学べます。

一番注目したいのは、3面のスクリーンで見る天草体験海中シアター。
新しく撮影された「あまくさパノラマダイブ」ではその名の通り、パノラマで海の中にいるような感覚で見ることができます。同じ天草の海でも内海や外海での様子がまったく違っており、その多様性に驚かされます。
天草の海を3Dで見るシアター映像もあり、リニューアル前から上映されている映像ですが、高クオリティでなかなかに見ごたえがあります。

天草下島と繋がった陸繋島である富岡半島の砂州（さす）や砂嘴（さし）、多島海景観、リアス式海岸など変化に富んだ特色ある海岸景観が見られ、海中では熱帯魚やサンゴ類なども見られることから、天草は雲仙天草国立公園に指定されています。
日本や世界の国立公園のようすを360°画像で見るスペースもあります。世界の多様な自然や風景を臨場感高く楽しめます。
富岡城から城下を眺めると特徴的な砂州や砂嘴の風景を見ることができます。富岡ビジターセンターではこうした不思議な地形の成り立ちも説明されています。

富岡城は1601年に天草の領主となった、肥前唐津藩の寺沢志摩守広高によって築かれたお城です。お城の上から見下ろすとわかるように、三方を海に囲まれ、一方だけが街に通じています。潮流でできた陸繁島や砂嘴（さし）を使った、まさに天然の要害です。

江戸幕府直轄の領地であった天草には、富岡城の三の丸に代官所が置かれ、明治時代までこの場所は天草の中心地でした。
島原・天草一揆では、天草四郎が率いる一揆勢から幕府側の拠点として攻撃を受けましたが、落城しなかった難攻不落の城としても有名です。
富岡ビジターセンター下の苓北町歴史資料館には、天草の歴史が詳しく展示されています。幕府側の視点から「島原・天草一揆」が学べる貴重な場所です。

四季咲岬公園は富岡半島の先端にあり、名前のとおり、四季折々で咲く草花を見れる公園になっており、この日は真っ赤なハイビスカスが咲いていました。
灯台からは天草灘と富岡半島が一望できます。展望デッキもあるので天草灘の水平線に沈む夕陽を眺めることができる絶景スポットです。

柔らかな砂質と海水の透明度に優れ、真夏は海面がコバルトブルーに輝く富岡海水浴場。沖合には消波ブロックを設置し両側には自然石を使った突堤を設けているため、約300mのビーチ内はとても穏やかです。小さな子ども連れでも安心して楽しめる海水浴場です。