熊本の郷土菓子「いきなり団子」。小麦粉の生地にサツマイモと小豆で作るあんを包んだ、素朴な味わいが魅力の団子です。昔からその親しみやすい風味に多くの人が魅了され、お土産としても人気を集めています。今回は、そんな「いきなり団子」が美味しい店の第２弾をお届け。愛され続ける理由を探ってきました！

熊本市北区楡木の住宅街。その一角に店を構えるのが、1994年創業の「肥後屋」です。粒あんを包んだ定番商品から季節限定品まで、人気のいきなり団子がそろいます。

「肥後屋」が手掛けるいきなり団子の特徴は、イモ・あん・イモの三層構造になっていること。サツマイモは熊本県内をはじめ、宮崎県や鹿児島県など九州各地から、その時期に最もおいしい品種を厳選して使用するこだわりぶりです。サツマイモであんを挟み、ほんのり塩気のある生地で包み蒸しあげて完成。サツマイモとあんのバランスが絶妙で、ひと口食べれば、イモの風味とあんの程よい甘さがふわっと広がります。

いきなり団子の味は定番の「小豆」のほか、国産よもぎを生地に練りこんだ「よもぎ」や紫イモを使った「紫」、まるごと栗が入った「くり」、白あんを使用した「白粒」、サツマイモ・あん・クルミの三層構造の「くるみ」の全6種類がそろいます。1個160円～。

季節ごとに登場するいきなり団子にも注目。春はサクラ、夏はレモン、冬はリンゴなどが登場。季節限定のいきなり団子は、冷凍5個セットで販売されます。

いきなり団子は蒸したてのほか、冷凍品でも購入できます。冷凍のいきなり団子は自然解凍（1～2時間程度）するか、電子レンジで1個あたり約1分30秒温めればOK。いずれも出来立ての味わいを気軽に味わえると評判です。
店頭で蒸したてのいきなり団子を購入する場合は、数に限りがあるので事前に電話でお問い合わせを。

「肥後屋」の店舗前には24時間いきなり団子を購入できる自販機も設置されています。また、サイトからお取り寄せも可能です。熊本が誇る人気の郷土菓子を、自宅で気軽に楽しんでみてはいかが。

次に紹介するのは1981年創業の「長寿庵」です。店頭には、益城町や大津町、西原村など熊本県内で収穫されたサツマイモを厳選して作られた、こだわりのいきなり団子が並びます。

JR熊本駅近くの工場では、毎日3,000個～4,000個のいきなり団子を製造。注目はなんといっても中に入ったサツマイモの大きさです。分厚くカットされたサツマイモは、食感の良い中心部だけを使うというこだわりよう。一口目からサツマイモやあんのうま味が広がり、モチモチとした食感でほんのり塩気を感じる生地がサツマイモの自然な甘みをより引き立てています。

「長寿庵」のいきなり団子は５種類。サツマイモと黒あんを使用したベーシックな「白いきなり団子」をはじめ、沖縄産黒糖をふんだんに使った「黒いきなり団子」や紫イモを使った「紫」、「抹茶」、「きなこ」などがそろいます。

またユニークな「焼きなり団子」も発見。クロワッサン生地に粒あんとサツマイモを包み込んだ逸品です。生地の香ばしさ、あんやサツマイモの自然な甘みが絶妙に調和しています。ぜひこちらもチェックしてみて。「焼きなり団子」は熊本駅店と通販限定で販売中です。

お店はJR熊本駅の「肥後よかモン市場」内にあり、アツアツの蒸し立てと冷凍で販売。蒸し立ては夕方に数が少なくなってしまうので早めの来店がおすすめです。

そのほか、駅近くの工場敷地内にも店舗あり。営業時間は10時～16時（水曜日・日曜日休み）。こちらにもぜひ立ち寄ってみてください。