日帰り「阿蘇ぐるっと周遊バス」で、阿蘇の人気スポットを巡ろう

大観峰や阿蘇中岳火口など多くの観光地が点在する「阿蘇エリア」。一つひとつのスポットが離れているので、日帰りで効率よく周遊するには車が必須ですが、3月23日までの期間限定で、車がなくても手軽に観光できる「阿蘇ぐるっと周遊バス」が運行中です。実際に乗車して見どころ満載の阿蘇を巡ってきました。
二か国語対応! 「阿蘇ぐるっと周遊バス」とは…

阿蘇エリアの主要観光スポットを巡る周遊バス。日本語と中国語が話せる通訳ガイドが同行するので、海外から旅行者も安心して参加できます。
★期間★ ~2025年3月23日迄の土・日・祝日の運行
★料金★ 一人8000円(税込)
まずはWEBから予約しよう!
申込方法は簡単。特設サイトにアクセスして、運行日の3日前までに予約をすればOK。運行が決定している日であれば、前日の24時まで申し込みができます。
言語は日本語のほか、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語、英語にも対応。


WEBで予約すると、登録したアドレスに予約完了メールが届くので、その後クレジットカードで決済します(※支払いはクレジットカードのみ)。乗車受付時に提示が必要な参加券(写真左)もここでダウンロードしてくださいね。
参加券には、集合場所の情報も記載されているので、事前チェックをお忘れなく。
バスの発着場所は2ヵ所


発着地は①阿蘇くまもと空港、②JR阿蘇駅の2ヵ所で、WEB予約時に選ぶシステム。
今回私たちは阿蘇くまもと空港から乗車します。集合場所は旅客ターミナルを抜けた先にある「そらよかパーク」。団体バスの専用乗り場です。

集合場所に着くと、乗車するバスを発見。
「阿蘇ぐるっと周遊バス」のロゴがラッピングされているので、すぐに分かりますね。

通訳ガイドさんに参加券(携帯からダウンロードしたもの)を見せて、バスに乗り込みます。

車内はこんな感じ。定員25名の中型タイプですが、最大20名で運行するのでゆったりと座れます。好きな場所に座ったら、次の発着地・JR阿蘇駅へと向かいます。

約40分ほどで、レトロな外観が目印の「JR阿蘇駅」に到着。この日は台湾や中国、香港からの参加者も多く、ほぼ満席という盛況ぶりです。
通訳ガイド付きで安心! 効率よく阿蘇を満喫しよう

JR阿蘇駅で全員が乗り込んだら、いよいよ出発です。
阿蘇ぐるっと周遊バスの魅力のひとつが、日本語と中国語、二か国語対応の通訳ガイドさんがアテンドしてくれるところ。この日は中国出身の「スギヤマさん」が担当。阿蘇の歴史や自然について話しもユニークで、車内は和気あいあいとした雰囲気に!

本日周遊するコースの説明も。大観峰→阿蘇神社→阿蘇火口見学→草千里ヶ浜と、阿蘇の王道を巡るスケジュールになっています。
スポット① 阿蘇随一のビュースポット「大観峰」

阿蘇駅から30分ほどで、最初のスポット「大観峰」の駐車場に到着です。
大観峰は阿蘇外輪山の最高峰にあたる場所。標高は約935メートルということで気温も低く、バスを降りると寒さを感じますが、感動の絶景に出会える人気スポットなんです。

駐車場から展望所までは歩いて5分ほど。
両側に雪が残る遊歩道を上へ上へとのぼっていくと…

その先に広がっているのは、この景色。
阿蘇の街並みや阿蘇五岳、くじゅう連峰までが一望できるビュースポットが現れます。

360度見渡せる大パノラマの絶景をバッグにポーズ! 次々に写真に収めたくなる景色が広がっています。

ちなみにこちらは、夏の大観峰。季節や時間帯によって見える景色もさまざま。


(左)頂上の三角点には、毛糸の帽子をかぶったお地蔵さんの姿も!
(右)駐車場にはトイレや売店もあるので、ちょっとしたお買い物もできます
「阿蘇神社」&「門前町商店街」でランチ
大自然が織りなす絶景を満喫した後は、神殿や楼門など6棟が国重要文化財に指定されている「阿蘇神社」へ。ここの滞在時間はたっぷり90分。神社の参道沿いにある「門前町商店街」も散策しつつ、昼食も楽しむというスケジュールです。

まずは2500余年の歴史をもつ「阿蘇神社」を見学しましょう。
神社の入口で迎えてくれるのは、高さ約18メートルもあるという楼門。「日本三大楼門」のひとつに数えられていて、内部には美しい彫刻も施されいます。

参道に設置された「手水(ちょうず)」で手を清めたあと拝殿へ。自然の竹が使われているのも粋ですね。


「健康で過ごせますように」「幸せな結婚ができますように…」などなど、神様にお祈りをする拝殿。
日本の神社の参拝作法は、二礼二拍手一礼が鉄則。その辺りの説明も通訳ガイドさんがレクチャーしてくれるので、海外から参加する人も安心。


(左)境内には「えんむすびの松」も! 女性は右から2回、男性は左から2回まわると、ご縁がある人と結ばれるという言い伝えがあるそう。
(右)運を占う「おみくじ」の種類も豊富。阿蘇神社オリジナルもあるので、試しに引いてみては。

神社にお参りしたら、そろそろお腹もなりだす時間。ランチを食べるべく、参道沿いにある「門前町商店街」へと徒歩で向かいましょう。鳥居の先に商店街の入口があります。

商店街は全長200mほど。阿蘇名物の“あか牛”を使ったグルメを提供するレストランやカフェ、お土産店など、40店舗ほどが軒を連ねます。テイクアウトグルメも多いので、食べ歩きにもオススメ。

通りには写真付きのMAP看板も設置されているので、これを参考に探してもいいかも。

商店街散策で役立つのが、こちらの「水基めぐりクーポン(10枚綴り)」。「阿蘇ぐるっと周遊バス」に参加するともらえるクーポンで、バスの中で通訳ガイドさんが配布してくれます。
門前町商店街にある対象店舗(対象商品のみ)で使えるということで、早速、利用してみました。


まずはクーポン3枚を使って「阿蘇とり宮」の“赤牛のメンチカツ”を注文。揚げ立てで提供してくれるので、手に持った瞬間、あつあつ! あか牛の旨味がたっぷり感じられ、とにかくジューシーで美味しい。
イートインスペースや長椅子もあるので、ゆっくりと座って食べてもOK。

「くまモンサイダー」と「蛍丸サイダー」は、クーポン各2枚で交換可能。その場で味わうもよし、お土産用に持ち帰るもよし。


その他、トロトロのクリームが入ったシュークリームとウインナーコーヒーのセット(写真左)や、阿蘇の牛乳を使ったタピオカドリンク(写真右)などもクーポン対象です。
迫力満点の「阿蘇中岳火口」を見に行こう

周遊バスの旅もいよいよ終盤。次に向かうのは阿蘇五岳の一つ・中岳。現在も火山活動が続いている活火山で、巨大な噴火口を間近で見ることができるスポットです。
ちょうど写真の後ろに噴煙も見えていますね。

駐車場から噴火口までは、歩いて3分ほど。途中には万が一、噴火したの時に逃げ込める避難小屋「退避壕(たいひごう)」も設置されています。風向きによっては硫黄の匂いもして、実際に歩いてみると、この山が活火山だということが実感できると思います。

こちらが周囲4キロメートルの巨大な噴火口。モクモクと白い噴煙を上げる様子は迫力満点。活動が穏やかな時は、エメラルドグリーンの湯だまりも見ることができます。ちなみに、活動中の火口が見れる場所は世界的にも珍しいそうですよ。
※火口への立ち入りは気象状況に左右されるため、見学ができない場合もあります
フォトジェニックな風景に癒される「草千里ヶ浜」

最後に訪れるのは、直径約1キロメートルにわたって草原が広がる「草千里ヶ浜」。約3万年前の噴火活動によって形成された火口跡で、阿蘇と言えばココを思い浮かべる人も多い鉄板スポットです。

この日の草千里ヶ浜は一面が銀世界! 厳冬期にしか出合えない幻想的な世界に包まれていました。
雪の上を走ったり、雪合戦をしたり…、普段とは違う光景にみんな大はしゃぎです。

雪の上をサクサクっと…。誰も歩いていない、まっさらな雪の上を歩くのも楽しいですね。

こちらは夏の風景。緑の絨毯を敷き詰めたような美しい景色が広がります。


草千里ヶ浜の駐車場にはお洒落なレストランやコーヒー専門店、お土産屋さんも併設されているので、ぜひのぞいてみて。

楽しかった阿蘇ぐるっと周遊バスの旅も、これで終了。バスの窓から見える景色を楽しみながら、それぞれの発着場所へと向かいます。
天候や交通状況によって変わりますが、JR阿蘇駅前には17時05分着、阿蘇くまもと空港には17時55分着の予定になっています。
阿蘇ぐるっと周遊バスの詳細
■運行日
~令和7年3月23日の土・日・祝日
■運行ルート
阿蘇くまもと空港(10:10発)⇒ 阿蘇駅(10:50発)⇒ 大観峰 ⇒ 阿蘇神社 ⇒ 阿蘇山上 ⇒ 草千里 ⇒ 阿蘇駅(17:05着)⇒ 阿蘇くまもと空港(17:55着)
■利用料金
8,000円(大人)
小人同額(未就学児のバス座席なしは無料)
■最少催行人員
1名(ただし、運行日の3日前時点で予約が無い場合は催行中止)
■申込期限
運行日の3日前まで(催行決定日については、残席があれば前日24時まで予約可能)
■その他
日本語と中国語が話せる通訳スタッフが同行します(※添乗員ではありません)
■予約方法
国内観光客・・・熊本県観光予約サイト「くまもっと旅行社。」から予約・支払い
https://www.kumamotto.net/maas2025/