※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、施設へお出かけの際は、熊本県や各自治体が発表する最新情報、要請などをご確認のうえ、手洗いやマスクの着用、人と人との距離の確保など基本的な感染防止対策(新しい旅のエチケット)を徹底していただくようお願いします。
何歳になっても、プリンは至上の喜びを与えてくれる食べ物です。そこで、お出かけ先でしか食べられないご当地プリン2種をピックアップ。
“蒸し場”“蒸し湯”が名物の温泉地で、プリンを食べ歩き
杖立温泉「杖立プリン」
阿蘇・小国町と大分県との県境にある「杖立(つえたて)温泉」。川沿いに温泉旅館が建ち並ぶ、ノスタルジックな風情が魅力の温泉郷です。令和2年7月豪雨災害により大きな被害を受けましたが、現在は全ての温泉旅館が営業を再開し(2021年3月現在)、豪雨で痛んだ温泉街各所の復旧・復興・リノベーションも進行中。徐々にかつての賑わいを取り戻しつつあります。
そんな杖立温泉には、多くの旅館やお店で「杖立プリン」が作られています。温泉の蒸気が湧く杖立温泉では、その蒸気を活用し調理ができる「蒸し場」があちこちに設けられており、さまざまな蒸し料理が昔から作られていました。その中で、お客様をおもてなしするために作られていたのが「甘玉子」という料理。甘い茶わん蒸しのようなおやつです。
その「甘玉子」のようなおもてなし料理を、と作られたのが「杖立プリン」です。旅館やお店によって味わいや個性が違い、イートイン限定のもの、テークアウトもできるものまでさまざま。立ち寄り湯ついでにプリンの食べ歩きも楽しめます。目印は、「杖立プリンあります」の看板や上り旗!
温泉街各所に10種以上の「杖立プリン」があるなかで、今回立ち寄ったのは、温泉街の中央付近にかかる杖立橋のたもとにある「Pホール」。外観がPの形のユニークな建物に入ったお店です。
こちらの2階には、熊本県内外の作家さんによるハンドメイド作品や阿蘇のお土産が販売されているショップとカフェがあります。
ここでは、3種類の「杖立プリン」を楽しめます。イートイン限定でいただけるのが、「昔なつかしプリン」(320円)。その名の通り、昔から家庭で作られているような素朴な見た目と味わいが特徴です
生クリーム不使用で、「卵・砂糖・牛乳」のシンプルな材料で作られているこちらのプリン。低温でじっくりゆっくり蒸しているので、驚くほど舌触りが滑らか! 甘さ控えめのノスタルジックな味わいは、幅広い年代の方から愛されています。
さらに、テークアウト・イートイン両方OKのプリン2種も。「とろとろプリン」(テークアウト320円、イートイン330円)、「蒸しプリン」(テークアウト410円、イートイン440円)は、杖立温泉にある「雑貨店&mama’s Caféぷくぷく」が作っているプリンで、こちらで出張販売しています。小国ジャージー牛乳を使ったコクのある味わいと滑かな舌触りで、お土産にも人気です。
スポット情報(2021年6月4日現在)
スポット名 |
Pホール |
住所 |
熊本県阿蘇郡小国町大字下城4190 |
電話番号 |
0967-48-0484 |
営業時間 |
9:30〜16:30 |
休み |
水・日曜 |
駐車場 |
2台(満車の場合は、川沿いの観光駐車場へ) |
ほかにも、旅館やお店によって個性豊かなプリンが揃っています。温泉はもちろん、杖立ならではの迷路のような路地「背戸屋」散策を楽しみながら、ぜひいろんなプリンを楽しんでくださいね!
道の駅の名物として話題!「2秒でとろける」プリン
道の駅 人吉「人吉プリン」
熊本県南部、宮崎・鹿児島両県との県境にある人吉市(ひとよしし)。“小京都”とも称される風光明媚な街並みと、一級河川・球磨川(くまがわ)を擁する豊かな自然が魅力ですが、令和2年7月豪雨災害で大きな被害を受け、今は復興の最中にあります。そんな同市にある「道の駅 人吉(人吉クラフトパーク石野公園)」のプリンがおいしいと話題です。
この道の駅の中にある「茶房 人吉」に、話題のプリンがあります。
ショーケース内にズラリと並ぶのが、「人吉プリン」(330円)です。2020年4月の開店以来「道の駅 人吉」の食品売上トップをひた走る商品です。
こちらの一番の魅力が「2秒でとろける」食感。人が食べ物の風味を感じ取るのは、口にして2秒の間だそうで、その2秒間でとろけるよう、研究に研究を重ねて完成したのが、このプリンです。土鍋を使って中からじんわり火を通して作ります。冷やすのもじっくり時間を掛けているため、この食感が実現できているそう。
口にしてみると、確かに2秒でとろけます! 球磨酪農の成分無調整牛乳、地元・生産者から直接買い付ける安心卵(南稜高校の卵も使用)、九州産生クリームと、地元の食材をふんだんに使っており、その風味も絶品。とろけながらもコクゆたかでどっしりしており、この絶妙な口当たりがクセになりそうです。イートイン・テークアウト両方可で、お土産にと大量買いしていく人も多いとか。
さらに、せっかくなのでもう一つ。同店で着実にリピーターを獲得しつつある、「クリームチーズまんじゅう」(150円)です。
熊本県産薄力粉と高千穂バター、球磨の卵をぜいたくに使った皮と、南九州産クリームチーズのクリーム。甘さは控えめで、素材の風味と豊かなコクをじっくり感じられるおいしさです。こちらもお土産に人気。
茶房内ではスイーツやドリンクのイートインの他、人吉球磨地域名物の「つぼん汁」や、人吉名産のきくらげを使った「きくらげカレー」などの軽食もいただけます。人吉の味覚をお腹いっぱい楽しめますよ!
また、この道の駅は「人吉クラフトパーク石野公園」でもあり、園内の各所に陶芸・木工など様々なクラフトの制作体験ができる工房があります。芝生広場もあるので、1日たっぷり楽しめるスポットです。
物産館で、「花手箱」をはじめとした人吉球磨の民芸品や球磨焼酎などのお土産もゲットしましょう!
スポット情報(2021年6月4日現在)
スポット名 |
茶房 人吉(道の駅 人吉 人吉クラフトパーク石野公園内)
|
住所 |
熊本県人吉市赤池原町1425-1 |
電話番号 |
0966-22-6700(道の駅 人吉) |
営業時間 |
9:00〜17:00 |
休み |
火曜(祝日は営業) |
駐車場 |
あり |
URL |
茶房 人吉のホームページはこちら(外部リンク) |
どのプリンも、手間暇掛けたおいしさが光る、幸せの味でした! プリン目当ての旅、ぜひ楽しんでくださいね!
※臨時休業や営業時間の変更の可能性がありますので、お出かけの際は、直接店舗に営業時間をご確認ください。
中川千代美
長崎生まれ、熊本在住。地方出版社に勤めたのち、「チヨミ編集事務所」として独立。地域の子育て情報誌や生活情報紙をはじめ、幅広いジャンルの編集・ライティング・企画を手がける。食欲・物欲・お出かけ欲・温泉欲・ビール欲が赴くままに熊本・九州を駆け回る日々。趣味は二胡。
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