米どころ菊池川流域で見つけた、おいしいご飯を食べられるお店3選

熊本県は西日本有数の米どころ。近年、良質でおいしい熊本県産米が全国的に高い評価を受けています。なかでも菊池川流域は今から約2千年前の弥生時代から稲作が行われてきました。その米作りにより多彩な文化が花開き、菊池や山鹿、和水、玉名など多くの町が発展。菊池川流域では上流から下流まで米作りの歴史をコンパクトにみることができることから、2017年には「米作り、二千年にわたる大地の記憶 ~菊池川流域「今昔『水稲』物語」~」というテーマで日本遺産に認定されました。
- 菊池川流域日本遺産協議会
- 穏Caféあたたかい木
- cafe zakka bb
- 創作和食ダイニング善
かつて“天下第一の米”と謳われた肥後米
菊池川流域日本遺産協議会


菊池川は阿蘇外輪山の菊池渓谷を源流とする一級河川。清らかな水にはミネラルが豊富に含まれ、おいしい米作りに適していました。有明海まで続く菊池川流域には広大な田園風景が広がり、なかでも大和朝廷が築いた鞠智城(きくちじょう)跡からは8世紀頃に始まった大規模土地区画制度・条里制により整備された美しい碁盤状の田園を今も見ることができます。

菊池川両岸に広がる肥沃な稲作地帯は豊かな経済基盤も生み出しました。米を運ぶための舟運が盛んになり、流域の都市が発達。例えば、温泉街として知られる山鹿には、江戸時代に米問屋や造り酒屋などが軒を連ね、おおいに賑わいました。


また、菊池川流域には6世紀に築造されたと考えられる大坊古墳やチブサン古墳など、見事な装飾古墳が点在。玉名市観光物産課の大倉千寿さん(写真右)は「熊本の装飾古墳はぜひ注目してほしいですね。全国の3割にあたる装飾古墳が熊本県にあります。さらにその6割が菊池川流域に集中しており、これも菊池川流域の米作りによりもたらされた豊かさの一つと考えられています」と話します。春と夏にはこれらの装飾古墳が特別に公開される「装飾古墳一斉公開」も実施されるので、菊池川流域を訪れたらぜひ立ち寄ってみませんか。

※写真はすべて、菊池川流域日本遺産協議会提供
菊池川流域で古代から連綿と受け継がれてきた米作り。江戸時代には”天下第一の米”と称され、大坂堂島の米相場を左右するほどでした。江戸時代に米の積み出しで栄えた高瀬船着場跡には、当時の面影が今も残り往時の姿を伝えています。
スポット名 | 菊池川流域日本遺産協議会 |
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問い合わせ | 0968-75-1136(玉名市文化課) |
関連リンク | 菊池川流域日本遺産協議会のホームページはこちら(外部リンク) |
現在も菊池川流域で収穫される米はそのおいしさで知られています。そこで菊池川流域を旅しながら、おいしいご飯を味わえる店を探してきました。
山鹿産米を使った「おむすび御膳」が好評
穏Caféあたたかい木

山鹿市内の芝居小屋「八千代座」がある豊前街道から少し外れた場所に位置する「穏Caféあたたかい木」。築約130年の古民家を改装し、2021年にオープンしたカフェです。店主の草刈睦美さんと秀紀さんご夫妻が営んでおり、睦美さんは元看護師。「心と体を癒す場所として“街の保健室”のようなカフェを目指したい」という思いから開店しました。


お店は隠れ家的といった雰囲気。店舗前にも駐車スペースはありますが、台数に限りがあるので近くにある市営の「豊前街道駐車場」(無料)を利用するのがおすすめです。駐車場から店舗までは歩いて3分ほどです。

おすすめのメニューは「おむすび御膳」1,200円(スイーツ・ドリンク付き1,700円)。
山鹿産の無農薬米を使ったおむすびに、麦みそを使ったみそ汁や季節の野菜を使った揚げ物や白和え、漬物などがセットになっています。山鹿産米のおいしさをダイレクトに味わえるおむすびをはじめ、地元食材の魅力がたくさん詰まっています。また野菜がたっぷり使われているので、見た目も華やかなメニューです。

おむすびの具材は季節によって変化します。この日は梅干し、ふきのとう味噌、豆腐の味噌漬けの3種類。なかでも季節限定のふきのとう味噌はご飯との相性が抜群で、味噌の風味がご飯の旨みをより際立たせます。素材本来の味を活かした料理にこだわる草刈さんご夫妻。「山鹿産の米と野菜は本当においしいと思います。そんな食材を手間ひまかけて育ててくれる生産者さんの思いを感じられるような料理を作りたい」と睦美さんは話します。

メニューには「みたらし団子セット」1,000円などのスイーツやドリンクもあり、人気を集めています。店内の居心地の良さと、草刈さんご夫妻のほがらかな人柄に思わず長居してしまいそう。ホッと一息つきたい時に立ち寄りたくなるお店です。
スポット名 | 穏Caféあたたかい木 |
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住所 | 山鹿市山鹿1418 |
電話番号 | 090-8389-0585 |
営業時間 | 11:00 ~ 16:00(OS 15:00) |
休み | 木・金曜、毎月1日 |
関連リンク | 穏Caféあたたかい木のホームページはこちら(外部リンク) |
菊池米によく合うメニューが充実
cafe zakka bb

菊池市内を流れる菊池川沿い、田園風景に囲まれた場所にある「cafe zakka bb」は、地産地消を重視した体に優しい料理と、豆乳を使った焼きドーナツが人気のカフェです。店内には雑貨やレトロな小物が並び、温かみのある空間が広がっています。

カフェスペースは窓にのどかな田園風景が広がる開放的な空間。阿蘇中岳や鞍岳までを望むこともできます。

菊池産米のおいしさを堪能できるのが「bbダブルランチセット」1,500円。メイン料理2品がセットになっています。前菜プレートは、地元でとれた新鮮野菜を10種類以上使用。内容は仕入れによって変わります。麹と塩のみで味付けしたスープにもカボチャやアスパラなどの野菜がたっぷり使われています。

メイン料理はハンバーグと唐揚げ。豚肉ベースのハンバーグにはゴボウが入っていて、そのシャキシャキとした食感がクセになりそうです。また塩麹で味付けした唐揚げはジューシーで、いずれも菊池産の無農薬米と黒米をブレンドしたご飯とよく合います。


そのほか、「bbカレーランチ」1,300円「bbパスタランチ」各1,300円なども人気です。店舗奥にはゆっくり寛げる座敷の個室もあります。


ショーケースに並んでいるのが豆乳を使った焼きドーナツ190円~。プレーンのほか、イチゴやレモンなど季節限定のフレーバーも好評です。夕方には売り切れてしまうことがあるので、焼き上がる11時頃に来店するのがおすすめ。
スポット名 | cafe zakka bb |
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住所 | 菊池市長田496 |
電話番号 | 080-9106-7416 |
営業時間 | 11:00 ~ 17:00(ランチはOS 14:00) |
休み | 不定 |
関連リンク | cafe zakka bbのホームページはこちら(外部リンク) |
こだわりの創作料理と七城で育てられた米を堪能しよう
創作和食ダイニング善

玉名市の住宅街にひっそりと佇む「創作和食ダイニング善」。オーナーシェフの森井誠さんは、食材にこだわり、直接農家を訪れて仕入れた新鮮な素材を使った料理を提供しています。


創業から28年を迎えた店内は、古民家風のおしゃれな空間が広がっています。

使用する食材は森井オーナー自らが厳選したもの。店内の壁にはどの農家さんから仕入れたのか、またどのように育てられているのかなどの詳細が書かれており、オーナーのこだわりが感じられます。
メニューはおまかせが基本。ランチはメインが選べる御膳のみで、夜は完全予約制になっています。

ランチメニュー「昼御膳」2,750円~(一例)。メイン料理は和牛ステーキやハンバーグなど。また刺身は日替わりの魚介から選ぶことができます。
オーナーシェフの技が光る惣菜類は季節により内容が変わるそう。取材時にはカニやイクラなどの食材も使用されていました。森井さんが手掛ける料理は盛り付けの美しさにも注目です。そんな逸品料理とともに楽しみたいのが艶やかな米。菊池市七城町にある元田農園で栽培された無農薬米の旭1号を提供しています。そのふっくらとしたご飯は風味も食感も格別です。
営業開始は10時30分から。朝にぴったりの「朝御膳」1,870円も人気です。

オーナーシェフの森井誠さん。「農家さんと話すのが大好きで、気になる生産者さんがいたらすぐに会いに行っちゃうんですよ」と笑顔で話します。
森井さんは2025年1月に店舗近くに一棟貸しの宿「オーベルジュZEN」をオープン。ログハウス風の建物を1日限定1組みだけに貸し出しています。「創作和食ダイニング善」での食事付きプランのほか、素泊まりも可能。玉名の食を心ゆくまで堪能できる新スポットとして注目を集めています。
スポット名 | 創作和食ダイニング善 |
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住所 | 玉名市中1591-8 |
電話番号 | 0968-74-2898 |
営業時間 | 10:30 ~ 14:30(OS 14:00)※夜は完全予約制 |
休み | 不定 |
関連リンク |

たま
トラベルフォトライター・クリエイティブディレクター。編集・広告制作プロダクション勤務を経て独立。旅行系雑誌や生活情報誌で旅行やグルメ記事の執筆や撮影、広告制作に従事。「無駄な1日とは、笑いのなかった日のことである。」をモットーに日々奮闘中。熊本県在住。
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